武田梨奈「アクション映画祭を開催したい」 藤原季節「インディーズ映画に一生出演していく」映画祭審査員を経験した2人の新たな決意【インタビュー】
武田梨奈「アクション映画祭を開催したい」 藤原季節「インディーズ映画に一生出演していく」映画祭審査員を経験した2人の新たな決意【インタビュー】 1/2
得意のアクションに加え、グルメドラマ「ワカコ酒」の主演でも人気の武田梨奈。NHKの大河ドラマ「青天を衝け」(21)のほか、『佐々木、イン、マイマイン』(21)、『あるいは、ユートピア』(24)など数々の映画に出演する藤原季節。俳優として多彩な活躍を見せる2人は、若手映画作家たちが手掛けるインディーズ映画を愛する一面も持っている。そんな2人がこのたび、映画『からかい上手の高木さん』(24)の今泉力哉監督や、大河ドラマ「どうする家康」(23)にも出演した俳優・山田真歩らを輩出したインディーズ映画の登竜門、第18回田辺・弁慶映画祭(11月8日~10日、和歌山県田辺市で開催)で特別審査員(総勢5名)を務めた。審査員を経験して改めて感じたインディーズ映画への思いを聞いた。 -俳優として数々のインディーズ映画に出演してきたお二人にとって、インディーズ映画はどんな存在でしょうか。 武田 インディーズ映画の良いところは、大きな縛りがなく好きなものを好きなように作れると思うので、それぞれの個性がより際立ちますよね。メジャー作品とは一味違った刺激を受けています。 藤原 僕にとって、インディーズ映画は俳優としてのモチベーションの原点です。「インディーズ映画を通して、世の中に風穴を開けたい」という思いで、日々頑張っています。“インディーズ=インディペンデント”というように、僕自身も何ものにも縛られず、独立して歩んでいきたいと思っています。 武田 藤原さんのような思いを持つ人は、同世代の俳優に多いですよね。ただ、私も以前、インディーズ映画の『ジャパニーズ スタイル/Japanese Style』(21)に企画からかかわったとき、劇場公開にすごく苦労したんです。そこで、体制の整ったメジャー映画との違いを痛感して。そういう苦労を知った上で、これからもインディーズ映画に携わり、海外にも届けられるように盛り上げていきたいです。 -お2人はこのたび、インディーズ映画の登竜門として知られる第18回田辺・弁慶映画祭で、コンペティション部門の特別審査員を務めました。まずは、映画祭の印象からお聞かせ下さい。 武田 私はこれまで、親しい映画人の方と食事に行くたび、必ずと言っていいほど田辺・弁慶映画祭が話題に上がっていたんです。今年の初めにも、昨年の特別審査員を務めた犬童一心監督(『のぼうの城』(11)、『引っ越し大名』(19)など)からお話を伺い、ぜひ参加したいと思っていました。 藤原 実は、僕の出演した映画が、田辺・弁慶映画祭で賞をいただいたことをきっかけに、全国公開されたケースが何度かあるんです。その時、映画祭に参加した監督や俳優たちが、「いい映画祭だった」と、ものすごく喜んでいて。僕の10年来の知り合いで、“戦友”ともいえる映画活動家/放送作家の松崎まことさんも田辺・弁慶映画祭にかかわっているので、よく話を聞いていました。 武田 そういうタイミングで今回のお話をいただき、勝手にご縁を感じていました。実際に参加してみたら、すごくアットホームで、身近に感じられるすてきな映画祭だなと。 藤原 それと同時に、開会式には地元の政治家の方々も出席されていて、しっかりと地元に根づいている映画祭であることがよくわかりました。18回という歴史を重ねてきた関係者の皆さんの努力を肌で感じ、開会式でのあいさつは緊張しました。会場も立派で、あの大きなスクリーンで自分たちの映画を皆さんにご覧いただき、賞までいただいた体験を、当時参加した仲間と一緒に喜びたかったな…という気持ちが今になって湧いてきました。
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