ウクライナ・戦争の長期化「2年目の避難生活」に変化 日本で働く決断した66歳男性も 自立して暮らすための『雇用・語学』などが悩み
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻開始から間もなく2年。今も住む場所を奪われ、関西に避難してきたウクライナ人もいます。 ■【動画で見る】ウクライナ・戦争長期化「避難生活」に変化 日本で働く決断した66歳男性も 自立するため『雇用・語学』が悩み 悩みを抱えながら、前向きに生活する姿を取材しました。
■祖国を壊され住む場所を奪われた人々
2022年2月、世界に衝撃が走りました。 目の前で起きている悲惨な状況に、子どもを抱きかかえ泣いている女性の姿。「死にたくない」と涙を流す、幼い女の子。 ロシアによるウクライナ侵攻開始から2年がたっても、戦争が終わる兆しは全く見えません。 【記者リポート】「こちらはウクライナ軍の装甲戦闘車両です。村を開放する際、激しい戦闘があり、ロシア軍の戦車によって破壊されたものとみられます」 戦闘が終わった後も、その爪痕が市民にとっての脅威となっている地域もあります。 【記者リポート】「こちらの茶色くなっている土地はすでに地雷除去車が地雷を撤去した後だといいます。ただ、こちらを見てみますと、赤と白のテープが巻かれています。そこはいまだに地雷が残っている恐れがあるということです。そういった土地はまだ広く残されています」 命の危険と隣り合わせの中、ウクライナの街は日常を取り戻しつつあります。 その一方で、今も住む場所を奪われ、祖国に帰れない人たちが世界中にいます。
■日本で暮らす約2100人の避難者
2月12日、大阪市内の某所で、たくさんの服を広げる女性たちの姿がありました。 彼女たちが手に取っているのは、厚手のセーターや冬用のブーツ。これらは全て寄付で集まったものです。 長年、日本で暮らすウクライナ人たちが団体を立ち上げ、言葉の壁で苦労している避難者たちに、引っ越しの手続きなどの生活の支援をしています。
この日はウクライナ料理を食べながら、避難者同士で悩みを打ち明けていました。 【避難者】「これから日本に住むと決めても、経済的な支援や市営住宅の支援がいつまで続くか分からない。それがなくなれば、最低限の給料だけでは生活は苦しい。先は見えないわ」 【避難者】「私も計算してみたけど、今、日本で働ける時間が決まっているから、行政の支援がなければ、家賃や電気代、娘2人を養っていくのは到底無理」 現在、日本におよそ2100人いるウクライナの避難者。そのうち、約150人が大阪にいます。 【関西ウクライナ友好協会 カトウ カテリーナ代表】「(避難者は)2年目になると悩むことも変わってくる。自分の仕事や勉強とか、子供たちの進学など、そういうところをみんな不安に思っている」 【関西ウクライナ友好協会 柳原沙知花事務局長】「日本に残るとなると、生活するためには行政の支援だけでは難しい。避難者を雇用してほしいが、日本語をしゃべれないから働けない。働けても悩みごとを周りに言えない。支援がなくても雇用だけで(避難者が)自立して暮らしていけるようになれば」 慣れない土地で、悩みを抱え生活する避難者。侵攻から2年がたち、少しずつ歩み始めました。
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