午前の日経平均は続落、ファストリが押し下げ 中盤から戻り歩調
Fumiya Mizuno [東京 10日 ロイター] - 午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比193円33銭安の3万9411円76銭と続落した。前日の米株市場が休場となるなど手掛かり材料難の中、売り優勢の展開となった。ファーストリテイリングの大幅安が全体を押し下げる要因との見方が多い。前営業日比で一時439円04銭安の3万9166円05まで下落したが、中盤以降は戻り歩調となった。 前日の米国株式市場が休場のため東京市場は朝方から見送りムードが支配する格好となったが、その中で大きく下げたのがファーストリテイリングだった。同社は前日に2024年9─11月期連結決算(国際会計基準)を発表し、この期間としては過去最高益となったものの、材料出尽くし感から売られたという。 「日経平均の動きに大きな影響を及ぼすファーストリテの寄与度が日経平均の下げ幅よりも大きい」(国内証券ストラテジスト)との声が聞かれ、これを除くと模様眺めの展開とった。 市場では「直近に下がった銘柄には押し目買い、バリュエーションから狙える銘柄を拾う動きがみられる」(野村証券・ストラテジストの澤田麻希氏)といった指摘もあり、前場後半は下げ渋る動きとなった。 TOPIXは0.31%安の2727.57ポイントで午前の取引を終了。東証プライム市場の売買代金は2兆億3700万円だった。 東証33業種では、値上がりは非鉄金属、金属製品など10業種、値下がりは海運業、銀行業、医薬品など23業種だった。 東証プライム市場の騰落数は、値上がりが665銘柄(40%)、値下がりは905銘柄(55%)、変わらずは74銘柄(4%)だった。 個別ではトヨタ自動車、ソフトバンクグループなどが軟調だが、東京エレクトロンがしっかりとなっている。