なでしこ1部・静岡SSUボニータのFW土屋佑津季が初の得点王「全部、監督のおかげです」
サッカーなでしこリーグ1部・静岡SSUボニータのFW土屋佑津季(26)が初の得点王を獲得した。計22得点を挙げて、昨季11位だったチームを7位に押し上げ、ベストイレブンと敢闘賞も初受賞。表彰式で大きなトロフィーを3つ受け取り、「1番うれしいのは得点王です」と笑った。 思い出に残っているのは、10月12日のニッパツ戦(3○0、エコパ)でのゴール。「人生で初めて、FKを直接決めました。今季最後のホームゲームでもあり、印象に残っています」。チームの本拠地がある磐田市の市役所には、土屋を祝福する横断幕が掲示された。 今季、3年ぶりに復帰した元日本代表の本田美登里監督(60)には感謝しかない。ボニータ入団1年目の21年にも指導を受けていたが、当時は負傷が多く、実践には至らなかった。今年は毎日の居残りシュート練習に付き添ってもらった。持ち前の俊足を生かし、相手DFの裏に抜け出す戦術もたたき込んでくれた。18試合に出場して2得点に終わった昨季からの急成長。「全部、監督のおかげです」と最敬礼する。 一方の本田監督は「彼女の努力です」と笑う。得点のチャンスをつくり出すものの、決定力を欠いた。そこを修正したという。「練習をやり続けることで変わった。周りの選手にも刺激になったと思う」と祝福した。 藤枝順心高2年時に記録した50メートル走6秒8がベストタイム。そのスピードには「だれも追いつけない」とスタッフもたたえる。皇后杯、そして来季も背番号9は走り続ける。(里見 祐司) 〇…チームは23日に皇后杯の初戦を迎える。藤枝総合サッカー場で、FC今治レディース(四国1位)と対戦。昨年は帝京平成大と対戦し1―2。まさかの初戦敗退を喫しており「記憶からなくしたい試合です」と土屋。5回戦まで行けば、WEリーグ・広島と戦える。「そこまで勝ち進みたい。勝てれば最高です」と闘志を燃やした。
報知新聞社