東京7区でも「裏金」争点 くら替え出馬の丸川氏、比例重複できず
衆院選が15日公示され、12日間の論戦がスタートした。自民党派閥の裏金事件に関わった候補者は何を訴えるのか。与党に対抗する野党の主張は――。注目される主な選挙区の動きを追った。 【写真まとめ】衆院選で非公認となった議員 若者でにぎわう渋谷区などが入る東京7区でも裏金問題が大きな争点だ。 参院からくら替えした自民新人の丸川珠代氏（53）は、港区の高層ビルが建ち並ぶ交差点の一角で第一声を上げた。政治資金収支報告書に計822万円の不記載があり、党から戒告処分を受けた。公認は得られたが比例代表への重複立候補は認められていない。国会議員や区議ら200人ほどを前に丸川氏は、一連の裏金問題について「不透明な資金の流れに私自身が気づき、解決することができなかった。応援していただいた方には残念で悔しい思いをさせた。本当に心からおわびする」と深く頭を下げた。政治資金については第三者のチェック機関が必要だと強調。「再び国民の信頼を取り戻したい」と訴えた。 対立候補は自民党の「金権体質」に矛先を向ける。立憲元職の松尾明広氏（49）は渋谷区の京王線笹塚駅前でマイクを握り、今回の総選挙について「最大の争点は裏金問題だ」と強調。その上で「裏金議員の存在は日本社会のモラル崩壊につながっている。悪いことをしても、ごまかして、なんとなくうやむやにして許される。それを変えていくには政権交代しかない」と力を込めた。 港区の白金商店街前で第一声を上げた維新前職の小野泰輔氏（50）も裏金問題について「全く説明がない。今回の選挙は、皆さんの良識が試されている」と声を張り上げた。 参政新人の石川友梨香氏（28）も出馬した。【川上晃弘、小林遥】
