【青葉賞】狙うは「前走1勝クラス勝ち」 木村哲也厩舎が送り込む2本の矢、ヘデントールとマーシャルポイントに注目
前走の敗因:共同通信杯のパワーホール
パワーホールの前走は共同通信杯3着。1着馬がのちの皐月賞馬ジャスティンミラノ、2着馬が朝日杯FS勝ちのジャンタルマンタルという非常にレベルの高いレースだ。 このレースは前半5Fが62.7秒で超スローペースの部類。パワーホールは逃げていたが、ジャスティンミラノとジャンタルマンタルが意識しあった結果、パワーホールの楽逃げになった形。こうなると前有利と思われがちだが、さすがにここまでのスローペースで馬群もそこまで縦長でないとなるとシンプルに瞬発力のある馬が強い。ラスト500mくらいの超瞬発力勝負だ。 パワーホールは上がり3F33.5秒を使ったが、本馬にとってはこれが限界だろう。ジャスティンミラノやジャンタルマンタル、4着のディマイザキッドのように32秒台を使うのは馬のタイプ的に難しい。もう少し上がりのかかる展開になればここでもチャンスはあるか。
血統解説:シュガークン、ヘデントール、マーシャルポイント
・シュガークン 日本での牝祖は3代母テイズリー。シュガークン自身はキタサンブラックの半弟にあたる馬だ。本馬は父がドゥラメンテになった分、キタサンブラックよりは柔らかい走りを見せている。ただキタサンブラックほど馬体が薄いタイプではなくて2400mへの延長はマイナスポイント。加えて成長曲線はキタサンブラック同様ゆったり。素質は高いが現時点で上位人気で買いたくなるような馬ではない。 ・マーシャルポイント 日本での牝祖は3代母キャサリーンパー。叔父にダンビュライト、従兄弟にブラックスピネル、近親にはマリアライトやクリソベリルがいるという名牝系の一頭。ダートをこなすタイプも多いが祖母タンザナイトの分岐はサンデーサイレンスが入って芝で戦えるスピードを持っている馬が多い。本馬は父にエピファネイアを迎えてクラシックタイプ。持続性能は高くスタミナも豊富なので東京芝2400mはばっちり。ヘデントールと並んで本命候補だ。 ・ヘデントール 日本での牝祖は3代母アズテックヒル。母コルコバードは牝馬ながらスタミナ十分で芝の中長距離でJRA5勝。叔母にはJRA4勝のリカビトスがいるという血統。コルコバードは重賞を除けば上がり3Fで4位以下になったことは一度もなく、持続性能に優れたタイプ。また父ルーラーシップも持続性能に優れる。長所を伸ばし合うような配合で東京芝2400mはベスト。中間にやや順調さを欠いていて出走できるかはわからないが、出走できれば8割のデキでも本命候補だ。