黒木華がしんどくなったときに電話をかける「相手」
困った時やしんどくなった時は両親に電話を
『アイミタガイ』で親友・叶海は、梓が迷ったり悩んだりした際に背中を押してくれる存在として描かれている。黒木さんにとって、そういう存在は誰になるのだろう? 「困った時に相談したり、背中を押してくれたりする人……。私の場合は両親、特に母でしょうか。友人にも相談しますが、やっぱり両親ですね。困った時やしんどくなった時、つい連絡してしまいます。 連絡は、電話ですることが多いです。留守の時は『あ、忙しいんだな』と折り返しで電話がかかってくるのを待つのですが、その間にこちらの気持ちが晴れていたりするんですよね(笑)。 とはいえ父も母も私の仕事のことはわからないので、『お腹空いた~』とか『ご飯食べた?』みたいに他愛のない話をするだけなのですが、それだけでホッとして、心が落ち着きます。 仕事の話は友達とします。女優さんの友達も多いので、飲みに行こうとかご飯食べに行こうとか。そもそも言葉ってすごく難しいじゃないですか。話すのと文面とでは、捉え方も大きく変わってきます。親しい友達相手ならスタンプを送っただけでわかってくれる部分もありますが、それでもやっぱりもっと話したいし、ちゃんと会いたい。 なのでコミュニケーションは、できるだけ直接とりたい派です。それが自分にとって大切な人ならなおさらです」
いろいろな方に助けていただいて今がある
映画『小さいおうち』で、第64回ベルリン国際映画祭最優秀女優賞(銀熊賞)を23歳で受賞。日本の俳優では史上4人目、日本人最年少での受賞という快挙だった。黒木さんが演じた女中・タキの清らかさ、哀しさに心を揺さぶられたのは、私たちだけではなかったのだ。 確かな演技力を持つ俳優として国際的にも評価されている黒木さんだが、今でも芝居に悩んだり行き詰まったりすることがあるという。 「仕事の悩み、もちろんあります。毎回120%の力でやってはいるものの、『もうちょっとできたんじゃないか』と反省させられることが多いです。 映像は特にそう思いますね。『全然できてないなあ』とか『ああ、もう見ていられないよ!』とか……。 それでもなんとか形になっているのは、本当に監督や共演者の皆さん、メイクさん、衣装さんをはじめとするスタッフの皆さんのおかげです。私ひとりでは、とてもじゃないですが今日までやってこられませんでした。いろいろな方に助けていただいて今があるとしみじみ思います」