バイデン米政権、エヌビディア製などのAIチップ輸出規制強化へ
今回の措置は、エヌビディアやAMDなど米半導体メーカーが中国やロシアで先端半導体を販売する能力を既に制限している長年の規制を基に構築される。米国は敵対国が中東や東南アジアなどの場所で仲介業者を通じ最先端技術にアクセスすることも阻止しようとしてきた。最新の規制強化案は、そうした世界的な取り組みの一環。
米国製チップが世界のデータセンターに導入されるスピードや範囲を巡る議論は数カ月にわたり行われてきた。米国製チップはAIタスクで中国製チップをはるかに上回る性能を発揮することから、企業や国は米国の技術を利用するためにあらゆる努力を惜しまない姿勢を示している。このため米国はゲートキーパーとして独自の役割を担うことになり、世界のAI開発の方向付けで大きな影響力を発揮できる可能性がある。
新ルールで最上位で分類されるグループには、米国と、ドイツやオランダ、日本、韓国など18の同盟国が含まれると、事情に詳しい関係者は述べた。
企業はこれらの地域にコンピューティングパワーを自由に配置でき、同地域に本社を置く企業は世界の大多数の地域にあるデータセンターへのチップ輸出について米政府に包括的許可を申請できる。ただ、コンピューティングパワー総量の4分の1を超えてはならず、2番目のグループに属する国々では7%を超えないことが条件。また、企業は米政府の安全保障要件を順守する必要もある。
大半の国は2番目の規制レベルに該当する。規制が最も厳しい3番目グループは、中国やマカオのほか、米国が武器禁輸措置を維持する全ての国が含まれる。これらの地域にあるデータセンターへの輸出は広く禁止されている。
原題:Biden to Further Limit Nvidia AI Chip Exports in Final Push (2) (抜粋)
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Mackenzie Hawkins, Jenny Leonard