第６戦に向け、練習でキャッチボールする近藤（２日）＝秋月正樹撮影

　横浜スタジアムで２日に予定されていたプロ野球の「ＳＭＢＣ日本シリーズ２０２４」第６戦は雨天のため中止となり、３日午後６時からに順延された。予告先発はＤｅＮＡが大貫、ソフトバンクは有原と発表され、２日に予定していた両先発がスライドする。両チームはこの日、グラウンドや屋内練習場で調整した。第６戦で決着がつかない場合、第７戦は４日午後６時から同スタジアムで実施される。 【表】日本シリーズ第５戦までの両チーム成績

肉離れから復帰のＤｅＮＡ東克樹に貴重な休養

キャッチボールで調整する東。左太もも裏肉離れから復帰したばかりで、時間の余裕ができた

　３連勝で日本一に王手をかけたＤｅＮＡ。クライマックスシリーズ（ＣＳ）ファーストステージから厳しい戦いを重ねてきただけに、三浦監督は雨天中止をプラスに捉えた。「コンディションを整える選手には、時間がもう１日できたことは大きい」と語った。

　第６戦は大貫がスライドで先発する。第２戦は三回途中７安打５失点でノックアウト。中６日での登板に、「あしたに向けてベストの準備をしたい」と話した。

２日の練習でノックを受ける牧（後方はジャクソン）。第５戦では３ランを放っている

　投手陣では、東に体のケアをする時間が増えた。左太もも裏肉離れから復帰した第３戦がぶっつけ本番で、肩肘に疲労が出ているという。もつれた際の登板に備える東は「体に反応が大きく出た中で、どれだけ回復できるか」と語った。

　左足甲を痛めて第３～５戦は指名打者での出場となったオースティンにとっても恵みの雨となった。第５戦で３ランを放った主将の牧は「いい調整ができる」と順延を受け止め、「ちょっとずつですけど、（打撃の状態は）良くなってきている」と前向きだった。

シリーズ１９打数３安打の山川穂高「１日練習に使えたのはいい」

ランニングで汗を流す山川

　「いい雨だと思う。２日もあればリセットされる」。福岡で３連敗した後とあって、ソフトバンクの小久保監督は順延を歓迎した。

　第６戦からはＤｅＮＡの本拠地開催で指名打者制がない。第１、２戦では右足首の捻挫のため守備に就けなかった近藤が代打待機に回ったが、患部の回復具合から先発出場へ意欲を見せている。練習ではキャッチボールもこなした。

　打線は第３戦の二回から２６イニング連続で無得点に封じられ、２試合連続で零封負けを喫している。近藤は「点を取れないと、後手後手になってしまう」と先制点の重要性を指摘。主軸として勝負強い打撃を見せたいところだ。