提訴取り下げ「松本人志」に浮上した「大阪万博」復帰は逆効果? 世界の“性加害疑惑”への厳しい目
■海外は「性加害」に対して敏感 バラエティー番組を手掛ける放送作家は明かす。 「今回、松本さんは『強制性の有無を直接に示す物的証拠はない』という点を強調していますが、報道されていたような疑惑を完全に払拭(ふっしょく)できたわけではありません。テレビ局、とくに民放キー局にとってはスポンサーの思惑や視聴者の反応も気になるところでしょう。普通に考えれば『ダウンタウン』の冠番組を放送している日本テレビやTBS、『ワイドナショー』や番組リニューアル前に『まつもtoなかい』を放送していたフジテレビあたりが有力候補でしょうが、正直言って、現状ではどこの局も松本さんの番組起用に前のめりといった雰囲気はありません。どこが先陣を切るか様子見をしている段階で、まだ世間の反応をうかがっている印象です」 こうしたテレビ各局の態度の裏には、スポンサーや視聴者を意識したものとは別の思惑も見え隠れするという。 「松本さんはマスコミ各社が望む記者会見を開いていないうえ、休業前に最後に出演しようとしたフジの『ワイドナショー』とひと悶着あったり、休業中も代理人を通じて読売テレビの『情報ライブ ミヤネ屋』の報道内容に強く抗議を申し入れたりしていました。騒動以前からテレビ業界やBPOに対しては苦言を呈しており、もともと、お世辞にも“扱いやすいタレント”ではありませんでした。それに加え、幸か不幸か松本さんが休業しているこの1年間、後輩芸人たちの台頭もあってテレビのバラエティー番組が回ることがわかってしまった。そんな状況で、前述のようなリスクを負ってまで高額ギャラの松本さんを再び番組に起用すべきかを逡巡しているところはあると思いますよ」(同) そうした中、11月9日には「スポーツ報知」が「来年4月には思い入れ強い大阪万博アンバサダー復活視野」と報道。松本は、「ダウンタウン」がアンバサダーを務める来春開催の「大阪・関西万博」での復帰を目指しているという関係者証言を掲載した。 「大阪・関西万博」は「ダウンタウン」の元マネジャーで松本が“兄”と慕う吉本興業前会長の大崎洋氏が「催事検討会議」共同座長を務めている点からも、復帰のお膳立てはしやすいかもしれない。だが、世界中から人が集まる国際イベントだけに、一歩間違えば、信用問題に関わりかねないという指摘もある。 「海外は日本以上に“性加害”に関しては敏感です。メディアで大々的に疑惑が報じられ、身の潔白が証明されていない著名人が宣伝大使を務めているということに対して、海外の人たちの反応がどうなるか。今のところ大きな影響は見られませんが、松本さんが復帰した際の世間の反応によっては、松本さんがアンバサダーを務めることが万博アピールへの逆効果になる可能性もあります」(前出・情報番組スタッフ)