菅田将暉が怖い「3年A組」 永野芽郁ら人質に
菅田将暉が主演するドラマ「3年A組―今から皆さんは、人質です―」(日本テレビ系、日曜22時30分、初回は22時から30分拡大)が6日スタートした。菅田の役どころは、生徒たちを人質に学校に立てこもる魁皇高校の美術教師・柊一颯。A組生徒役にキャスティングされた永野芽郁、今田美桜、川栄李奈、上白石萌歌、片寄涼太、福原遥、大原優乃、今井悠貴といった若手俳優たちの豪華な顔ぶれも話題だ。
薄ら笑い→怒り→恐怖 生徒の3段階変化
卒業式を10日後に控えた3年A組。担任の柊(菅田)が、29人の生徒たちを前に突如として「いまから皆さんには、人質になってもらいます」と宣言する。最初こそタチの悪い冗談だと思った生徒たちだが、柊が繰り出すとんでもない暴挙に本気であることを知るとパニック状態に追い込まれていく。何気ない平穏な日常が、一転、恐怖と焦燥感で張り裂けそうな非日常へ変わっていく様が、テンポのいい脚本と演出、魅力的なキャストたちによって描かれる。 大げさに表情を変えることなく危うい状況を醸し出す菅田の芝居は見事だし、生徒たちの演技も脚本の面白さに負けず、しっかりとついて行っている。最初は冗談だと思って柊をナメてかかる薄ら笑いの生徒たちが、まもなく怒りにかられ反抗を始めるが、柊の圧倒的な本気度と力を目の当たりにし恐怖へ駆り立てられていく様は圧巻だ。 また、生徒役のフレッシュなラインアップは顔ぶれを見ているだけでも飽きない。他にも教師役にベンガル、堀田茜、田辺誠一、事件解決に当たる警察側に大友康平、椎名桔平、細田善彦と充実したキャスティングは、スリリングな物語の展開とともに本作の大きな魅力となっている。
インパクトある菅田のサイコぶり 興味つなぐミステリー要素も
放送終了後からツイッターはじめネット上には「どうなるんだろう。次が待ち遠しくなるドラマ」「生徒役が豪華」「これは観るべき」と、好反響が寄せられているが、中には「悪の教典」や「家族ゲーム」を思い出した、という声もある。とくに前者に関しては都合の悪い人間を次々と殺害する教師が引き起こす事件を描いたサイコ・ホラーということで、共通性を感じた人が多かったようだ。2012年に漫画化および伊藤英明主演で映画化、序章にあたるスピンオフドラマも作られ、アトラクションとしてイベントまで開催された。 前クール、同局系で放送され人気作となった「今日から俺は!!」など学園を舞台にしたドラマは連ドラの定番だが、「3年A組」はかなりの異色作になりそう。最近まで生徒役のイメージが強かった菅田の、サイコホラーな教師ぶりは、ドラマを引っ張って行くのに十分なインパクトだ。興味をつなぐミステリー要素もあり、次回も見逃せない。 次も見たい度 ★★★★★ (文・志和浩司)