英紙「中国の董軍国防相、汚職捜査中」…魏鳳和・李尚福に続き3人目
中国の董軍国防相が汚職容疑で捜査を受けていると英フィナンシャル・タイムズが米政府高官らの話として報道した。 同紙によると、米高官らは董国防相が人民解放軍内で進められている広範な腐敗清算キャンペーンの一環で調査されていると伝えた。ただ董国防相の具体的な容疑は明らかになっていないという。 海軍提督出身である董国防相は前任の李尚福国防相が汚職容疑で失脚した後2023年12月末に任命された。李氏の前任の魏鳳和元国防相もやはり昨年9月に汚職容疑で逮捕された。 報道が事実であれば中国の国防相経験者3人が相次ぎ反汚職調査を受けることになる。李氏と魏氏は6月の政治局会議で党籍と軍籍の剥奪処分を受け、7月の第20期中央委員会第3回全体会議(3中全会)で確定した。 これら3人はいずれも習近平国家主席が任命した人物だ。董国防相は22日にラオスで開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)拡大国防相会談に参加した。当時董国防相はオースティン米国防相の米中国防会談の要請を、米国の台湾への武器販売を理由に拒否した。董国防相はラオスで日本の中谷防衛相とは会談し中日国防対話の必要性を共感した。 董国防相に対する調査は習主席が軍部を狙った汚職捜査を拡大していることを示唆すると同紙は指摘した。中国当局は昨年ロケット軍高官に対する大々的な粛清を行った。 一方、時事評論家の鄧聿文氏は、Xで「董軍が苗華中央軍事委政治工作部主任事件にかかわった可能性がある。問題は比較的深刻だ」と評価した。海軍提督出身である苗主任は10月7日にウルムチで開かれた新疆建設兵団成立70周年行事に中央代表団副団長として参加してから50日以上にわたり関連動静が全く報道されていない。