2024年の暑さはなぜ起きた? “猛暑”を振り返る【高知】
宿毛湾漁協によりますと、海水温が高い状態は秋から冬にかけても続き、11月に入っても、高水温による病気やストレスで魚が死ぬことがあったといいます。さらに、異変があったのは、海だけではありません。 高知の秋の味覚として知られる、新高梨。猛暑などの影響で、2023年よりも糖度は高くなりましたが、表面の色が変わる「高温障害」になった梨が多く出たといいます。 (池澤農園 農家 池田和徳さん) 「今年はどうしようもない。戻らんからね。なんぼ雨が降っても戻らん」 暑さ対策として木に遮光ネットをかぶせたり、地面に水をまくなどして大事に育ててきましたが、カメムシの異常発生も相まって、収穫量の2割5分ほどしか出荷できなかったということです。 (池澤農園 農家 池田和徳さん) 「この木は頑張ってくれたがやけれど、頑張ったけれど、お天道様がこんなやったき、申し訳できん。来年、木も頑張るぞと多分言うてくれると思う。ほんで僕らが心を込めて、肥料やって剪定して来年に備えたいと思います」 南国高知で続いた猛暑。2024年だけの「異変」なのか、この異変に「順応」していく必要があるのか。東気象予報士が解説します。 (東 杜和 気象予報士) 改めて異常な暑さとなりましたが、その原因から説明します。7月の気圧配置を見ていきますと、日本の東には太平洋高気圧という夏の高気圧がありますが、この太平洋高気圧が西日本に向けて張り出してきていたんですね。ですので、この強い高気圧に覆われまして7月から暑い夏になりました。 (東 杜和 気象予報士) ただですね、8月になっていくと、この太平洋高気圧は少ししぼんでくるんですが、今度は西側のチベット高気圧が強くなりました。 (東 杜和 気象予報士) この高気圧も夏に成長する暑い高気圧で、このチベット高気圧に8月は覆われることで、7月8月とずっと暑くなったんですね。2024年の暑さが異常なものなのかどうか、来年はどうなるのかということなんですが、高知県の気候変動を見ていきます。