第94回選抜高校野球 有田工校歌を作詞・高田保馬 出身地・小城で顕彰作品展 /佐賀
<センバツ> ◇「13年夏に続け」と 勝利の歌声、甲子園で 小城市三日月町出身の文化功労者、高田保馬(やすま)(1883~1972年)を顕彰する作品展が6日まで、同市のドゥイング三日月で開かれていた。高田は春のセンバツ高校野球に出場する有田工や、2007年夏の甲子園で全国制覇した佐賀北などを含め県内11の小中高校の校歌も作詞した。 会場には市内の小中学生の書道や文学作品が89点展示された。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、6日に予定していた小中学生による作文発表などは中止された。 高田は経済学者や社会学者、文学者など多分野で活躍した。46年には「太平洋戦争や日中戦争を肯定した」と京都大学名誉教授を追われたものの、51年に教職追放は取り消されて大阪大学法経学部教授に復帰。経済学の発展に大きく寄与するとともに64年には社会学の発展に貢献したとして文化功労者に選ばれた。63年の宮中歌会始で召人も務めた歌人でもあり、佐賀西高校や小城市立三日月小学校などの校歌も作詞した。 顕彰会会長の上野保明さん(77)は、佐賀北高校が全国制覇した07年夏、高田が作詞した校歌が6回も甲子園に流れたことをよく覚えている。有田工のセンバツ初出場については「有田工には13年夏に続いて勝利を挙げ、春の甲子園でも高田の作詞した校歌を歌ってほしい」と話した。【井土映美】