ゴールドマン日本部門、利益が海外勢トップ-債券トレーディング活況
(ブルームバーグ): ゴールドマン・サックス・グループは、昨年の日本での業績で、世界の投資銀行をリードした。世界的に厳しい環境が続く中、日本では債券トレーディングの活況が各社の増益につながった。
届け出書類によると、ゴールドマンの日本の証券部門の純利益は昨年、前年比25%増の392億円となった。債券トレーディングの利益が倍増した。
ゴールドマンの日本部門として14年ぶりの高水準の利益となった。また、昨年12月31日を期末として日本事業の決算を開示した世界の銀行の中で最高だった。
ドイツ銀行の日本の証券部門は、利益が43%増の172億円となり、少なくともここ6年で最高を記録。英バークレイズは日本の証券部門としての過去最高益を計上した。
日本銀行による歴史的な金融政策の転換は、約7兆ドル(約1100兆円)規模の日本国債市場のボラティリティーを復活させ、より多くの収益機会をトレーダーに与えている。多くの場合、東京での銀行の報酬は他の金融センターに比べわずかであるため、すでにヘッジファンドとの人材獲得競争に火がついている。
ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)のアナリスト、伴英康氏は「昨年はグローバルバンクの中で日本ビジネスがハイライトされた年」だったと指摘。「日本のビジネスがグローバルバンクの中で復権してきたイメージがある。グローバルバンクでの日本ビジネスの復権、ポジションの回復があったと言える」と語った。
日本事業で唯一赤字を計上したバンク・オブ・アメリカ(BofA)の証券部門は、取引コストの増加に加え、債券トレーディングからの利益が減少した。
モルガン・スタンレーやJPモルガン・チェースなど他の大手銀行は、日本の証券子会社の年度末が3月31日であるため、決算発表は数カ月後になる。
原題:Goldman Tops Investment Banks Reaping Windfall in Tokyo Trading(抜粋)