千年の時を経て中秋の名月を楽しむ。 今こそ巡りたい大河ドラマ『光る君へ』主人公の紫式部ゆかりの地・大津のユニークな聖地巡礼ポイントとは?
絶賛放送中の大河ドラマ『光る君へ』の舞台は平安時代。吉高由里子演じるまひろ(紫式部)と柄本佑演じる藤原道長の切ない恋模様が“平安のラブストーリー”として話題を呼んでいる。大河ドラマでは定番の武将たちによる激しい争いシーンがほとんどない異色の本作。貴族たちの華やかで美しい生活が多く描かれていることから、これまで大河ドラマに親しみのなかった層の視聴者も多いのだとか。物語はついに紫式部が「源氏物語」の執筆を始め、盛り上がりに拍車がかかっている。 9月17日(火)は中秋の名月。実は、紫式部が琵琶湖の湖面に映る中秋の名月を眺めていた時に「源氏物語」の構想が浮かんだという逸話がある。中秋の名月も目前となった今こそ巡りたい『光る君へ』の主人公・紫式部ゆかりの地の一つである滋賀県大津市の聖地巡礼スポットがユニークで面白いと聞き、ロケ地専門誌「ロケーションジャパン」編集部員が現地へ足を運んだ。
まずは定番のゆかりの地「石山寺」で物語の世界に浸る
紫式部が十五夜を眺めながら「源氏物語」を起筆したと言われていることから、大津市にある石山寺がゆかりの地の一つとなっている。実際に紫式部の起筆する様子を再現した「源氏の間」もあり、まるで平安時代にタイムスリップしたようなロマンのある空間が魅力だ。 また、石山寺では、中秋の名月の時期に合わせて「秋月祭」(9月17日(火)・18日(水)開催)や「石山寺と紫式部展―紫式部とほとけの道―」(開催中~12月1日(日))などのイベントが用意されている。ドラマのストーリーと現実が“月”で交わる今こそ、現地に足を運んで物語の世界観に浸りたい。
そんな石山寺の境内では「光る君へ びわ湖大津 大河ドラマ館」も開設している。早速そこでユニークなポイントを発見した。等身大パネル、衣装、小道具といった「大河ドラマ館」ではおなじみの展示物のほかに、”アクリルスタンド(以下、アクスタ)"があるのだ! 現代の推し活には欠かせないアクスタの形になった登場人物はなんとも言えない愛嬌があり、思わずアイドルを見るような視線を送りそうになる。残念ながらこのアクスタは非売品のようなので、「大河ドラマ館」を訪れた際にはぜひ注目してほしい。