信越放送

27日に投開票が行われる衆議院選挙、長野3区は前回戦でしのぎを削った自民と立憲の前職2人が一騎打ちを繰り広げています。 【写真を見る】【衆議院議員選挙】長野3区は自民と立憲の前職2人の一騎打ち…自民井出氏「やると決めたことは実現する精神が今の自民党に必要」立憲神津氏「ゆるみきった政治を変えていくには政権交代が必要」 長野3区に立候補しているのは、届け出順に、自民党・前職の井出庸生さんと、立憲民主党・前職の神津健さんの2人です。 井出庸生氏（自民・前）: 「厳しい戦いとは言われていて、私もそれは十分承知はしていますが、必ず勝ちますのでどうかよろしくお願いします」 同じ顔合わせだった前回選では、神津さんに1万票余りの差で競り勝った井出さん。 5期目を目指す今回、自民党には政治資金の問題で厳しい目が向けられていて、党の個人個人が真摯に政治活動に取り組まなければならないとします。 井出庸生氏: 「謙虚に真摯にという政治姿勢が示せるかクリーンにやってきた人間は、私をはじめたくさん自民党の中にいますのでそういう人間がとにかく党の表舞台に出ていく」 訴えの柱のひとつは教育予算の拡充です。 いまの子どもや教員には学ぶべきことややるべきことが増えているとし、教育環境の改善が必要だと指摘します。 井出庸生氏: 「何よりも大事なことは小中学校、県立高校の学校の先生を増やすことです。今の子どもたちに必要な教育の環境を作るために、教育への投資を増やさなければなりません」 また、日本の持続的発展のために、交付金の倍増をはじめとして、地方に予算や人的資源を投入するほか、いかなる有事も起こさせないために国際情勢の変化や技術の高度化などに対応する外交安全保障政策に取り組むと訴えます。 この日行われた演説会に駆け付けたのは、前の外務大臣で法務大臣も務めた上川陽子さん。 井出さんが議員連盟のひとりとして、6年越しの実現に尽力した刑法の性犯罪規定の見直しなどで連携を深めたといいます。 上川陽子氏: 「性犯罪や性暴力の被害に遭った方々の声を何年もかけて形にしていこうと一緒に取り組んだ同志であります。日頃から政策について議論している仲間として大変頼りになる先生でございます」 井出庸生氏: 「やると決めたことは実現すると、継続する力を自分の中に肝に銘じてこれまでやってまいりました。そういう精神こそが今の政治今の自民党に必要なんじゃないかと私はこのことを確信しています」 ▽神津健氏（立憲・前）: 「小選挙区でね、本当にそうですよね、ありがとうございます」 衆院選に初挑戦した前回選では比例復活当選となった神津健さん。 2期目を目指す今回は再び野党共闘の態勢が実現し、井出さんと1対1になった小選挙区での勝利を狙います。 神津健さん: 「2つの大きな勢力が政権交代を繰り返す、国民の皆さんが日本の未来を選択できる政治に変えていく必要がある」 2大政党制の実現を訴える理由のひとつが献金問題などに象徴される「カネで動く政治」の打破です。 応援に駆け付けた党の国会対策委員長・笠浩史さんも自民党の政治資金の問題について厳しく批判しました。 笠浩史さん: 「調査はお手盛り、処分は500万円以上だけ、そんなばかなことはありません。みなさんがもし脱税したとしたならば金額少ない人は、まあ許してやろうなんてありえないでしょ。なんでこんな脱法まがいのことをした人たちが許されるんですか」 神津さんは、法人税が下がる一方で消費税が上がり続けてきたのも「カネ」によって政治がねじ曲げられてきた結果だと主張します。 神津健さん: 「お金を支払える人が優遇されていくところは大きな問題点で、そのつけを国民が支払うという構造がいけない、一強による偏った政治によってゆるみきった政治が続いてしまっている。これを変えていくには政権交代が必要だと」 また、一強による弊害で人口減少や経済の停滞、都会一極集中など中長期的な課題に対して議論が深まっていないとし、2つの大きな政党が政策で切磋琢磨していく必要があると訴えます。 神津さんが1期目に力を入れたのが、県内をくまなく回る取り組みで、年間1万人の声を聞いてきたといいます。 頻発する自然災害への備えを求める人も多く、国会の災害対策委員のひとりとして与野党の立場を越え国土強靭化基本法の改正に力を注ぎました。 神津健さん: 「血の通った政治、皆さんのひとりひとりの思いに寄り添った政治、最も声を聞かなければならない方々の声をしっかりと聞き、それを国会の場で代弁し議論していく。こういった政治に変えていく必要があると思いますが皆さんいかがでしょうか」 同じ顔合わせの2人による長野3区の選挙戦は終盤へ。衆議院議員選挙の投開票は今月27日に行われます。