【生き方がスタイルになる】ガラスアーティスト ヘロン範子さん「小さな変化をパッションに変えて」
昨年は、ヴェネチアで開催されているガラスのエキシビジョン「The Transparent Breath 2023」の招待アーティストとして選出される。 ヘロンさんが厳選を重ね展示した作品は、「Bone」やエネルギーが全身を駆け巡る脈から発想した「Pulse」、さらにクリアガラスに蜘蛛のモチーフをダイナミックに配した「Spider」。躍動的でエモーショナルなガラスのジュエリーは、各国のジャーナリストからも注目を集めた。 「基本的には自分でイメージを描きながらバーナーワークをするのですが、時にはガラスが溶けたい方向を尊重します。そんな偶発的なフォルムから、また新たな創造意欲を掻き立てられます」とヘロンさん。溶変するガラスに情熱を注ぎ込みエモーショナルな作品を生むと同時に、自らの人生も、意図しない発見を楽しみ、偶然の出会いを受け入れながら切り開いてきた。
ヘロン範子(ガラスアーティスト) 1962年生まれ、神戸市出身。大手アパレルメーカーでデザイナーを務めた後、渡伊。フリーデザイナーとして独立し、インターナショナルな立場で総合企画、ディレクションを手がける。2008年に創作ガラスパーツとワイヤーワークによるオリジナルのシャンデリアを製作。2012年よりガラスジュエリー「NORIKO HERRON GLASS+ART」を展開。アパレルで培った経験を生かしたガラスデザインの可能性を提案、製作を手がける4月12日(金)~21日(日)まで、「東京妙案GALLERY」にて個展を開催予定。 BY TAKAKO KABASAWA