米マイクロソフト、AI迅速化とセキュリティー強化で半導体設計
Max A. Cherney [サンフランシスコ 19日 ロイター] - 米マイクロソフトは19日、人工知能(AI)の運用迅速化とデータのセキュリティー強化に役立つデータセンター向け半導体2種類を新たに設計したと発表した。 マイクロソフトのエンジニアらは競合する米アマゾン・ドット・コムや米グーグルと同じように、ニーズに合わせてカスタマイズした半導体の設計は性能、価格の両面で利点があると訴えた。カスタマイズした半導体の設計により、マイクロソフトは米大手半導体メーカーのインテルやエヌビディアの製品へ依存する度合いを低減できる。 設計した半導体の1つはデータのセキュリティーを向上させる製品で、もう1つはデータ処理用ユニット(DPU)の製品だ。 マイクロソフトは来年以降、データセンター向けの全ての新サーバーに「アジュール・インテグレーテッド・HSM」と呼ばれる新たなセキュリティー用半導体を導入する。新たなセキュリティー用の半導体は、極めて重要なセキュリティーデータをセキュリティーモジュール内に保持することを目的としている。 DPUは、サーバーの複数の構成部分をクラウドストレージデータに特化した1つの半導体に集約できるのが利点。マイクロソフトは、現在のハードウェアと比べて3分の1の消費電力で4倍の性能を発揮できると説明している。 マイクロソフトは同時に、データセンターのサーバー向け冷却装置の新製品も発表した。この冷却装置は、AIの大規模システム向けに使うことができる。