60歳代で「貯蓄2000万円以上」の割合は?貯蓄2000万円以下でも生活できるシニアの3つの特徴
「老後の生活資金として2000万円が必要」という印象を、強く持たれている人も多いと思います。それと同時に、2000万円という高額な数字に不安を覚える方も多いのではないでしょうか。 ◆【グラフ】60歳代世帯の貯蓄額ごとの割合を棒グラフで見る 2000万円という金額は、統計結果による試算に基づいたものですが、全ての人に該当するわけではありません。実際に、老後を迎える60歳代の貯蓄額において、2000万円に達していない世帯も多く存在しています。 貯蓄額が2000万円に達していなくても、いくつかのポイントを抑えることで充実した老後生活を送ることが可能です。 2024年時点で65歳以上となる人口は3625万人となっています。日本の高齢化が進む中で、老後の生活設計を検討することはとても重要です。 今回は、老後に2000万円が必要と言われる理由と実際の60歳代の貯蓄額を見た上で、2000万円の貯蓄がなくても安心して過ごせるポイントを3つ紹介します。 ぜひ参考にしてください。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
60歳代世帯の貯蓄額
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査」(2023年)によると、60歳代世帯の貯蓄額の中央値は1862万円、平均値が530万円となっています。 ※中央値とは、数値データを大きさの順に並べたときに真ん中に位置する値を指します。 金額ごとの割合は以下のような分布です。 ・2000万円以上:約18.1% ・1000万円~2000万円未満:約11.9% ・500万円~1000万円未満:約11.7% ・500万円未満:約45.1% ※金融資産非保有世帯24.6%を含む(無回答3.3%) この結果から、60歳代世帯で2000万円以上の貯蓄がある世帯は全体の5分の1に満たないことがわかります。つまり、多くの世帯が2000万円以下の貯蓄で老後生活を開始、または過ごしていることになります。 このことからも、2000万円を貯蓄していることが、標準よりも高い水準であることがわかります。 次に、なぜ老後に2000万円の貯蓄が必要であると言われているのかについて、説明をしていきます。