【下関ボート(ナイター)SGチャレンジC】河合佑樹がSG初Vで男泣き 賞金ランク13位に浮上し初のGP出場へ
下関ボートのSG「第27回チャレンジカップ」は24日、最終日が行われ、12R優勝戦は1枠の河合佑樹が逃げ切って、SG初優出初優勝の快挙を成し遂げた。これで優勝賞金3600万円を上積みして、賞金ランク46位から一気にジャンプアップ。13位になり、初出場となる年末の大一番・グランプリ(GP)を確定させた。2着は3枠の寺田祥、3着は4枠の土屋智則が入り、3連単は1520円の5番人気で決着した。なお、節間の売り上げは155億1744万6600円となり、目標の175億円には届かなかった。
■ヒーロー SG初Vに歓喜の男泣きだ―。良機、良艇とタッグを組んで序盤から伸びを中心に上位級の噴きを見せた河合。予選をオール3連対でトップ通過を決めると、準優もしっかり逃げて初となるSG優勝戦の舞台に立った。 展示では枠なり3対3だったが、地元SGVに燃える寺田が本番では3コースカドに引く奇策を見せた。「3カドに引かれたので絶対にSは行かないといけないと思った」。インからコンマ13のトップSを決めたが、伸び強力な寺田がまくり差しに構えて襲いかかった。「1M少し寄ってしまったけど、それをリカバリーできる足がありました」と優勝戦も抜群の舟足を生かして先マイを果たし、その後は独り旅。ゴールの瞬間には左手を突き上げて喜びを爆発させた。 レース後には静岡支部の先輩・菊地孝平とV戦を共に戦った師匠・坪井康晴と抱き合うと、両目からは自然と涙があふれ出た。「(SGを優勝したという)実感は正直、あまりないけど、抱き合って泣いてしまいました。本当にありがとう」と声を詰まらせながら先輩に謝辞を述べた。 来月には自身初となるGPの舞台に立つ。「GPは未経験だし、すべての面でチャレンジャーのつもりで一走一走全力で行くだけです」。ニューヒーローの新たな舞台での活躍に期待が膨らむ。(岡部貴礼) ◆河合佑樹(かわい・ゆうき)1987年3月14日生まれの37歳。静岡支部の102期。静岡県浜松市出身。県立浜松城北工業高校卒。2008年5月に浜名湖でデビュー。同年7月の桐生で初1着。12年5月の津企業杯で初優勝。18年11月の浜名湖周年記念でGⅠ初優出。22年尼崎周年記念でGⅠ初優勝。SGは今大会で初優出し、初優勝の快挙を成し遂げた。通算31V。同期には遠藤エミ、山田康二、前田将太、上野真之介らがいる。164センチ、52キロ、A型。 ■戦い終わって 寺田祥(2着)メリハリのないレースになってしまいましたね。仕上がりは良かったです。Sが決まらなくて難しくて、分からなかったので3カドにしました。 土屋智則(3着)仕上がりはバッチリでしたし、いいターンもできた。1Mもいいいところに入れましたし、自分としてはやれることはやれたと思います。河合ちゃんが強かったですね。 池田浩二(4着)ちょっと1Mで開けた時に坪井と接触してしまったので。2Mはとりあえず回っただけ。エンジンの感触は良かったと思う。 佐藤翼(5着)エンジンは万全の仕上がりで挑めました。1Mであんな形になったので仕方ないですね。18強に残れたことはうれしいですが、今のSは反省点です。この反省を次のグランプリで生かしたい。 坪井康晴(不完走失格)体は大丈夫です。足は変わってなかったとは思うけど、1コーナーでキャビってしまって。ファンの方には申し訳なかった。河合が優勝したのはうれしかったけど、自分もしっかりゴールをしたかった。また頑張ります。