台湾が日本人観光客の誘致に本腰 アンバサダーに俳優の妻夫木聡さん
日本からの海外旅行先として人気が高い台湾が、さらなる日本人観光客の誘致に本腰を入れている。9月25日は、台湾観光庁がアンバサダーに任命した俳優の妻夫木聡さんの就任式を東京都内のホテルで実施。26~29日に東京ビッグサイトで開催の「ツーリズムEXOOジャパン」には、台湾各地の自治体などがこれまでで最多の66のブースを設置し、周永暉・観光庁長官を始め200人の大デレゲーションで来日した。 「台湾は心をリセットして、癒やしを与えてくれるところ」。台湾を「第二の故郷」と言い、現地に友人も多い妻夫木さんがその魅力を説明した。アンバサダーになるに当たって、阿里山など域内の4カ所を訪れ、自然と触れ合ったり、美食を堪能するプロモーションビデオを撮影。「僕を通して、見たことのない台湾を見せ、まだ知られていない魅力を伝えていければと思う」と意気込みを語った。 26日のツーリズムEXPOジャパンの台湾館オープニングセレモニー。周長官は「昨日、妻夫木さんが『台湾は安心しリラックスできる場所』と言っていた」と、早速アンバサダーの言葉を引用。今年7月時点までに訪台した日本人は68万人余り。「一日も早く100万人を突破し、新型コロナウイルス禍前の水準である200万人を回復させたい」と力を込めた。長官はさらに、訪台客に5000台湾元(約2万3000円)分のプリペイドカードが当たる抽選や、団体客に渡航費の一部を支援するキャンペーンを行っていることを紹介した。 来賓として出席した日本旅行業協会の酒井淳副会長は「日本からの送客数は目標に届いていないが、残り期間で精いっぱい頑張りたい」と話した。ツーリズムEXPOジャパンは、国内全都道府県と世界の約80カ国・地域の関連機関・団体が参加する世界最大規模の「旅の総合見本市」。前半2日は業界日、後半2日は一般日とされており、業界日には約7000件の商談やミーティングが行われる。