竹中直人、中山美穂さん訃報に絶句「あまりにも苦しく、せつないです」…監督作「東京日和」で夫婦役
俳優の竹中直人が6日、歌手で女優の中山美穂さんが亡くなったことを受けて、追悼コメントを発表した。 竹中は、中山さんとの突然の別れに「信じようとしても信じられない現実に息が止まってしまいそうです」と絶句。中山さんは1997年、竹中の監督作「東京日和」で夫婦役を演じており、「美穂さんの全ての表情が深く目に焼き付いています」と悼んだ。 同作は竹中が写真家、その妻を中山さんが演じ、何気ない日常を描いている。撮影時の思い出を振り返り、「佇まいのあまりの美しさに息が止まってしまった…。本当に素晴らしい映画女優でした…。過去の言葉で言ってしまう事があまりにも苦しく、せつないです」と惜しんだ。 中山さんは6日、東京都渋谷区の自宅で死亡しているのが見つかった。54歳だった。 ◆竹中コメント全文 信じようとしても信じられない現実に息が止まってしまいそうです。中山美穂さんはぼくの監督した映画【東京日和】(97)に主演して頂きました。その時の美穂さんの全ての表情が深く目に焼き付いています。 あるシーンでぼくは中山さんに、「美穂ちゃん、ここで泣いてくれるかな…」と言いました。すると中山さんは、「そう言われたら泣けなくなる…」と…。ぼくは自分の演出の愚かさに深く落ちこみました。福岡柳川にて最後の撮影を終えた夜。美穂さん交えてスタッフみんなでお酒を飲みました。 これで撮影が終わっちゃうんだな…と夜の柳川をぼくがひとりで歩いていると、後ろから足音が聞こえてきた。その音に振り向くと、そこに中山美穂さんが立っていました。その佇まいのあまりの美しさに息が止まってしまった…。本当に素晴らしい映画女優でした…。過去の言葉で言ってしまう事があまりにも苦しく、せつないです。
報知新聞社