『白バイ隊員』訓練生に密着

　2年連続、交通事故の死亡者が全国で最も多い大阪で、事故を減らすために『白バイ隊員』を目指す若き女性警察官がいます。厳しい試験を乗り越え、長年憧れた夢は叶ったのか― 密着しました。 【動画で見る】憧れの白バイ隊員を目指して訓練に励む女性警察官に密着！！最終検定に合格し、念願叶ってデビューできるのか…！

■「小さい頃からずっと『カッコイイな』と」憧れの白バイ隊員を目指す女性警察官

白バイ隊員を目指す近藤彩巡査長(26)

(近藤彩巡査長) 「大阪府警に入ったら白バイに乗りたい、というのが一番にありました」 　近藤彩巡査長、26歳。“交通取り締まりの花形”ともいわれる『白バイ隊員』を目指す、訓練生です。

男性隊員に交じり同じ訓練をこなす

　2024年5月下旬。大阪府警の訓練場では、交通機動隊の新人らが、デビューに向けて訓練に励んでいました。女性隊員は、一人だけ。

小さい頃から憧れだった白バイ

(近藤巡査長) 「白バイが走っているのは小さい頃からよく見ていたので、ずっと『カッコイイな』というのはありました」

きっかけは、バス運転手だった父の何気ない一言

(近藤巡査長) 「父が当時バスの運転手をしていて、交通事故や違反が多いみたいな話を家でずっとしていて。『白バイに乗って取り締まりしてほしいわ』みたいな、本当に何気ない一言でした」

■約300kgの白バイで障害物を避け基準タイム内に…最終検定に向け訓練の日々

最終検定を翌週に控え…訓練の日々

　白バイ隊員になるために突破しなければいけない最終検定が、翌週に控えていました。新人たちが走るのは、三角コーンで指定された様々な形の曲線のコース。バランスやブレーキの使い方など、高い技術が求められます。

合否にはスピードも影響

(交通機動隊・訓練指導員　築山義秀警部補) 「近藤！(1分)51秒3」 (近藤巡査長) 「はい！」 　検定に合格するには、基準のタイムが定められていますが、記録はまだ安定しません。

できるようになるには、何度も何度も練習するしかない

　指導官に助言を仰ぎますが…。 (指導官) 「毎回毎回、同じように練習したら、はまってきて、できるようになる。できないからって我流に戻したら、ずっとできない」

転倒したら約300kgを自力で起こす

　また、白バイの重さは約300kg。男性でもバランスを崩しやすく、転倒したら、起こすのは大変です。

障害物との接触は、実際の現場では交通事故に…

　さらに、ポールや三角コーンと接触することは、交通事故を意味します。白バイ隊員が事故を起こすことは許されず、接触は減点対象に。

基準タイム内に走ればいいわけではない

(近藤巡査長) 「時間を縮めていった上で、より障害物に当てないようにしていかないと、なかなか合格は難しいのかなと…」