数々の遺産とともに現オールド・トラッフォードは保存の方向へ ユナイテッドのスタジアム改修計画
一方で新スタジアムの建築費は莫大
サー・ジム・ラトクリフが推し進めるマンチェスター・ユナイテッド本拠地オールド・トラッフォードの改修計画だが、現スタジアムを残し、敷地内に新たなスタジアムを建てる方向に傾いているようだ。老朽化した現在のスタジアムを解体するという案もあったが、どうやらそれは免れることになりそうだと英『Mirror』が伝えている。 現スタジアムはスタンドを縮小した形で残されるという。現状75000人ほどの収容人数は30000人~35000人程度になり、ユナイテッドの女子チームの試合や、アカデミーチームの試合に使われることになる。 サー・マット・バズビー、サー・アレックス・ファーガソン、ジョージ・ベスト、デニス・ロー、サー・ボビー・チャールトンの像などユナイテッドの遺産を、改修にあたってできるだけ残そうという方向で検討されているようだ。その他ミュンヘン時計、かつて選手たちが使っていたハーフウェイラインの中央トンネルといった、現存する1910年の建造当時のものが保存されることになる。 一方、新オールド・トラッフォードは20億ポンド以上をかけて、10万人を収容するイングランド最大のスタジアムとなる計画だ。ユナイテッドの歴史と未来、どちらも重んずるラトクリフ卿の気概が垣間見える改修計画となるが、莫大な費用がかかる点は気がかりだ。近年の建築資材の高騰を受けて新スタジアムの建築費は25億ポンドを超えるのではという試算もあり、どうやり繰りするのか新オーナーの手腕が試されることになる。
構成/ザ・ワールド編集部