「とても大きな成果」大谷翔平のドジャース、チーム一丸の勝利に大喝采「今夜の主役はブルペンだった」「後続にバトンを渡し続けた」
現地10月9日、ロサンゼルス・ドジャースはサンディエゴ・パドレスとの地区シリーズ(5戦3勝制)第4戦を行ない、8対0で勝利。シリーズ成績を2勝2敗のタイに戻し、リーグ優勝決定シリーズ進出に望みをつないだ。 【動画】ドジャースvsパドレスの地区シリーズ第4戦ハイライト! 負ければ2024年シーズンが終わる一戦で、ドジャースは中継ぎのライアン・ブレイジャーを先発に指名。短いイニングで次々と投手を交代させる“ブルペンデー”を敢行した。 そのブルペン陣が期待に応えた。ブレイジャーが1.1回、2番手アンソニー・バンダが0.2、3番手マイケル・コーペックが1回、4番手アレックス・ベシアが1.2回、5番手エバン・フィリップスが1.1回、6番手のダニエル・ハドソン、7番手のブレイク・トライネン、これまで先発を担ってきたランドン・ナックが8番手に登板して、それぞれ無失点。地区シリーズ3戦で計21得点の強力パドレス打線を完封してみせた。 攻撃陣も初回から得点を重ねた。1回にムーキー・ベッツが2試合連続となるソロ弾を叩き込んで先制。2回には大谷翔平とベッツの連続適時打で3対0とすると、3回にはウィル・スミスが2ラン本塁打を放ち、序盤から5対0とリードを広げた。7回にはトミー・エドマンのスクイズとギャビン・ラックスの2ラン本塁打で計8点。負ければシーズンが終わる一戦をチーム一丸で勝ちきった。 カリフォルニア紙『Orange County Register』は、「パドレス打線をブルペン陣が完封し、攻撃陣は8点を挙げて勝利。勝負を第5戦に持ち込んだ。溺れている人を救うために人間の鎖となって腕を繋ぐ救助隊員のように、ドジャースのブルペン陣は腕を繋ぎ、今シーズン終了を免れた」と、第4戦のドジャースの勝利を報じた。 同紙はドジャース選手の喜びの声を拾って回った。「今年はずっと言ってきた。このチームのリリーフ陣は特別なんだとね。我々には重要な場面で活躍できる投手が8~10人いる。この試合では、それを大いに活用できた」と語ったのはベシアだ。 ベシアは、「窮地に追い込まれた状態でのブルペンデーが最後の手段と考えている人がいるなら、考えを改めたほうがいい。そう思う人は、今年のドジャースを十分に見ていない。この試合を見たら、違った意見を持つはずだ」と語った。 ドジャースのブルペンデーは勝率がいいようだ。同紙によると2022年からパドレスに勝利した今年の第4戦まで、ドジャースは25回のブルペンデーを敢行しており、そのうち17回で勝利しているという。 2番手としてマウンドに上がったバンダは、「これが初めてのブルペンデーではない。ブルペンがこの球団にとって重要なのは理解している。みんな特別なことはせず、レギュラーシーズンと同じように投球した」と振り返り、「我々は全員、役割を理解して後続にバトンを渡し続けた。だれもが次の投手を信頼している」と語った。 野手陣でも、パドレスとの地区シリーズ第3戦の第1打席まで、ポストシーズン22打数無安打と不調だったベッツが、第3戦と第4戦で連続アーチ。主力の復調について、第4戦を足首の捻挫で欠場したフレディ・フリーマンは、「ムーキーがムーキーであることは全員知っている。外部の人間があのこと(22打数無安打)を触れたがるのは分かるが、彼がムーキー・ベッツと呼ばれるには理由があるんだ」と、揺るぎない信頼を強調した。 マックス・マンシーは第4戦の勝利を「とても大きな成果」と言い表わした。「難しい敵地の観客のエネルギーを弱めることができた。おかげで投手陣はストレスを感じずに、マウンドで自分の仕事に集中できた」と振り返っている。 打っては4打数2安打、守備では三塁手と中堅手をこなしたエンリケ・ヘルナンデスは、「素晴らしい試合ができた。打線がつながったし、スクイズでの得点もあった。しかし、ブルペン陣の奮闘がなかったら、この結果はなかっただろう。だから今者の主役はブルペン陣だ」と、投手陣の完封リレーを称賛した。 現地10月11日、今度は会場をドジャー・スタジアムに移して地区シリーズ最終戦となる第5戦が行なわれる。チーム一丸で第4戦を制したドジャースが、はたして本拠地でパドレスを破ってリーグ優勝決定シリーズ進出を決めるのだろうか。 構成●THE DIGEST編集部
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