「目が見えなくなってもいいから走る」 難病で3年前に全盲に… 57歳ランナーがパリ・パラリンピック出場かけて挑戦 伴走者は憧れの福士加代子選手
気温が20度を超える中、前半は順調に目標タイムのペースを刻む近藤さん。 20キロメートル地点で後半の伴走者に交代します。 30キロメートルを過ぎても、目標タイムを上回るペースを刻み続けます。 しかし、時間がたつにつれ、上昇していく気温。終盤、急激にペースが落ちてしまいます。 パリへの夢が遠ざかっていく。それでも…。 【近藤寛子さん】「(走ることをやめることは)もう人生が終わるっていうことと一緒かもしれません。いい走りだったと思えることが、いい人生だったって思えることにつながっていくのかなって」 「走ることは、生きること」。そのイメージの先を、最後まで見ていました。 代表候補選手の中で、2番目で帰ってきた近藤さん。しかし、目標のタイムを破ることはできず、パリへの夢は事実上閉ざされました。 【近藤寛子さん】「福ちゃんに、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです…。あぁ、悔しくて」 悔しさに表情をゆがめていました。 そんな代表選考レースから1週間後。 悔しい思いを大声で叫ぶ近藤さんの姿がありました。そして、隣でそれを笑顔で聞いている福士さん。 【近藤寛子さん】「パリ行きたかったぞ~!悔しかったぞ~!」 【福士加代子さん】「出ましたね」 【近藤寛子さん】「泣けてくる」 【福士加代子さん】「それでいいんですよ。それが一番クリーニングになる、メンタル的に。それで多分、『あぁ、これで終わったんだな』って…。まぁ、次もまた走るでしょ」 近藤寛子さん、57歳。 これからの人生も、“イメージの先”を見て走っていきます。 (関西テレビ「newsランナー」 2024年5月6日放送)
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