来季のフェルスタッペンの“相棒”は角田裕毅? 浮き彫りになるドライバー人事が固まらないレッドブル陣営の迷走
国際自動車連盟は12月13日(現地時間)、来季のF1エントリーリストを発表。ドライバー人事がなかなか固まらないレッドブル陣営の迷走ぶりが浮き彫りとなった。 【動画】マシンが大破したハンガリーGP予選での角田裕毅のクラッシュシーン RBは来季から「レーシングブルズ」として登録されたが、選手として記載されたのは角田裕毅のみで、チームメートは「TBC(未定)」。“兄弟チーム”のレッドブルは今季のドライバータイトルを獲得したマックス・フェルスタッペンが今季同様にチャンピオンナンバーの「1」をつける形となった。相棒としては今季限りでの更迭説がささやかれるセルジオ・ペレスの名が登録されていた。 複数の欧州メディアでは、ペレスの後任候補として角田のほか、RBでチームメートのリアム・ローソンの2人が挙がっているが、ローソンの名はRBにもなく、陣営の対応は実に意味深長なのだ。ちなみに「TBC」となっているのはレーシングブルズのみで、他の9チームは既に陣容が確定している。 注目される角田は最終戦アブダビGP後の10日に居残って開催された合同テストにレッドブルの一員として参加。欧州メディアによれば、その際にはレッドブルのレーシングスーツを着用したが、テスト終了後はRBのガレージに移り、同チームのレーシングスーツに着替えて、来季のスポンサー関係の撮影を行ったという。 通常であればわざわざ角田を呼ばずに同チームでテストをしたローソンが撮影に協力すれば済む話だ。そのためレッドブルへの昇格はローソンのほうが有力で、すでに来季の残留が発表されている角田が担ぎ出されたのでは、との見方も出ている。 ペレスも5月の時点で来季のレッドブル継続が発表されており、ドライバー契約の観点から見れば、このようにラインアップが発表されるのは全く問題ない。が、レッドブル陣営は9日に首脳陣が来季へ向けた会議を開いたとされており、13日のエントリーリスト発表までに選手の陣容を確定できなかった可能性はある。 今季のレッドブルはコンストラクターズランク3位に終わり、3連覇を果たせなかったが、来季もホンダ製パワーユニット(登録前はホンダRBPT)を積むためトップ争いは大いに期待される。 角田は1年目の2021年に最終戦アブダビGPで自己ベストの4位に食い込み、今季のサンパウロGP(ブラジル)でも佐藤琢磨、小林可夢偉に次ぐ日本人3人目の予選3番手以内を獲得した。レッドブル首脳陣も角田にエースのフェルスタッペンをアシストし、コンストラクターズポイントへの貢献できる力量を備えているかどうかを再び吟味しているとみられており、人事が決着するのはしばしの時間を要するかもしれない。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]