自然保護活動とモデル・俳優業を両立 華みきさんの持続可能な未来への提案とは
自然保護活動のベースは家族との登山の経験
――自然保護活動を始めたきっかけについて教えてください。 父が登山好きで、家族で南アルプスの山々を縦走することが幼少期の恒例行事でした。山での生活が自然の美しさや厳しさを教えてくれたことで、自然が好きな子どもになりました。私は学校にうまくなじめないところがあったのですが、山や川や空が自分を楽にしてくれる気がしました。 コロナ禍が始まる少し前から、富士山のネイチャーガイドのアシスタントを始めました。富士山の成り立ちや自然のことを学び、活動する中で、自然の重要性に改めて気づかされ、環境保全に目が向きました。 そのきっかけとなったのは、本栖湖畔の映画祭で司会を務めたことです。そのご縁で地元の猟師さんたちと知り合い、彼らの活動を通じて自然との関わり方を学びました。富士山の美しい風景や生態系の大切さを実感し、自然保護活動に対する意識を高めるきっかけとなりました。 ――自然保護活動を具体的にはどのように始めましたか。 コロナ禍に突入し、できることが近所の散歩だけという状態になったとき、今、世界の人はどういう景色を見ているのだろうと思い、ドキュメンタリー作品の制作を始めました。「If we'd only see-みることができれば」という作品です。 初めて自分で編集し、2020年10月にリリースしました。日本と世界68組83人にオールリモートで参加してもらい、それぞれの視点で自然へのまなざしをリレー形式でつづっています。 2作目は沖縄県与那国島に伝わる民謡を追ったもので、「ハララルデ~与那国を歩く~」という作品です。 沖縄ラジオの制作で、2021年度の「沖縄文化芸術を支える環境形成推進事業(文化芸術の魅力発信応援プログラム)」に採択され、私が監督として2022年3月にリリースしました。与那国の心、伝統のわらべうたを後の世に伝えるべく録音に残した與那覇ファミリーの思いを探るドキュメンタリーです。