“乾燥列島”東京で住宅火災の死者急増 生活の中に潜む意外な出火リスクも…
■被害を拡大させた「フラッシュオーバー」
去年11月に起きた住宅火災では、被害を拡大させる“ある現象”が起きていたといいます。 東京・文京区の6階建てマンションの最上階で起きた火事。火元は参院議員の猪口邦子さんの住居で、夫と長女が亡くなりました。窓から炎が噴き出すほど激しく燃え広がり、建物の6階部分のおよそ150平方メートルが全焼しました。 ここまで火事の規模が大きくなった理由の一つが、フラッシュオーバーです。 元消防大学校教授 冨岡豊彦さん 「火災が成長する段階において、フラッシュオーバーは起きていた」 炎の熱により室内の温度が急激に上昇。ある一定の温度に達した時に突然、壁や床、家具などが発火し、急激な延焼拡大が引き起こされる現象です。 東京理科大学・火災科学研究所によるフラッシュオーバーを再現した実験映像です。気密性が高く、家財道具が多く置かれたマンションの一室で、火の燃え広がり方を再現しています。 当初は局所的だった炎が、1分半ほどで周囲に燃え移り、黒い煙が充満。部屋全体が高い熱となることで、周囲の家具などが発火し、一気に燃え広がりました。 冨岡さん 「フラッシュオーバーは、だいたい1000℃以上(で発生)。今は空気の乾燥してるというのがちょうど重なって、この時期だから、これだけ燃えちゃうみたいなこともある」 (「羽鳥慎一 モーニングショー」2025年1月8日放送分より)
テレビ朝日