「スパチャ5000万」「年収1億」でも「国税とは戦いたくない」…「炎上で食ってる奴ら」その正体と人生
オタクのヘイトを浴びて
その頃、ユーチューバーという存在はまだ認知されていなかったが、奇矯な言動が受け、ニュースに取り上げられて海外にまで拡散した。普通はこれで終わるところ、シバターはさらに「ひと工夫」したという。 「その動画が話題になった直後、手の平返しで『AKBはカネになる。ちょっと煽るだけで6万円儲かった!』と喜びながら、自転車を買う動画も投稿したんです。アイドルファンからは物凄いヘイト(憎悪)を浴びて炎上しましたが、さらに多くの人に認知してもらえた。 それ以降、『トレンドワードをしっかり把握して、狙って炎上を起こす』『ただ炎上させるだけじゃなく、ちゃんと回収する』というポリシーで動画を投稿し続けています」 SNSが社会のインフラとなった昨今、一口に炎上と言っても実態はさまざまだ。大まかには、 (1)素人が公共の場や飲食店などで不適切行為をして批判を浴びるケース (2)有名人の不倫や離婚、犯罪、性的暴行疑惑などが報道や告発によって発覚し、非難されるケース (3)企業が不適切な広告を出したり、情報発信をしたりして叩かれるケース などが代表的だが、シバターのような「炎上系インフルエンサー」は、主に(1)・(2)の炎上を取り上げて拡散させることと、自ら炎上の当事者になることの「合わせ技」で注目を浴びるのが定石だ。ネットメディア編集者の城戸譲氏が指摘する。 「炎上というと、かつてはツイッター(現X)で素人が不適切な投稿をし、それが『2ちゃんねる(現5ちゃんねる)』で『バカッター』などと言われて騒ぎになるのが定番でした。それが近年では、TikTokやインスタグラムの過激な投稿や著名人の不適切な言動がXで転載され、インフルエンサーが拡散し、さらにネットニュースやワイドショーが取り上げるといった流れに変わっています」 一方で、自らが「メディア」となって不祥事を掘り起こすスタイルの炎上系インフルエンサーもいる。大物と言われるのが、ユーチューブのチャンネル登録者数およそ230万人を誇る「コレコレ」だ。生配信動画で視聴者からの告発を取り上げて人気を博し、「ネット界の遠山の金さん」の異名をもつ。
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