関学大がリーグ3連覇27連勝中の京産大止めた 平生翔大主将「1回も勝ったことがなかった。本当にうれしい」優勝に望み
◆関西大学ラグビー第6節 関学大45―21京産大(17日・神戸ユニバー記念競技場) 関学大が7トライでリーグ3連覇中の京産大に大勝した。前半を2点ビハインドで折り返すと、後半は4トライ、無失点の圧倒で逆転。同カード5年ぶりの勝利で、優勝に望みをつないだ。京産大は4年ぶりの黒星を喫し、20年順位決定戦からのリーグ連勝は27でストップ。近大も前節まで全勝の天理大から3年ぶりの勝利を挙げた。京産大と天理大が勝ち点25、関学大が同23でV争いは最終節(30日・花園)へもつれこみ、近大も同20で全国大学選手権出場の3位以内が射程圏。最終節は京産大が天理大、関学大が近大とぶつかる。 * * * * * * * ノーサイドの笛が響くと、関学大フィフティーンはぶつかり合うように抱擁を交わして喜びを分かち合った。フッカー平生翔大主将(4年)=関西学院高=は「(入学後)1回も勝ったことがなかった。本当にうれしく思う」と歓喜。3年連続全勝の王者相手に昨季1トライも奪えなかったチームが、華麗な逆転で5年ぶりの金星をつかんだ。 規律の乱れから前半3分にトライを奪われると、同7分にも2本目を献上。簡単に流れを渡したように見えたが、「やられているシーンが明確だった」(平生)と選手は冷静だった。「今年一年、アタックマインドを持ってやってきた。自分たちもいける」。同16分、26分の連続トライで雰囲気は一変。後半開始早々の4分にFB的場天飛(たかと、3年)=石見智翠館=のトライで逆転すると、シンビン(一時退場)で数的不利の状況もありながら、後半だけで4トライを奪い、京産大に1度も追加トライを許さず完勝した。 全勝で迎えた10日の天理大戦は15―28で今季初黒星。セットプレーに課題があったFW陣はこの日に向け、天理大戦前の2倍以上の時間をかけて準備したという。チームカルチャーの「ひたむきさ」を追求し、10年ぶりのリーグ制覇への道がつながった。平生主将は「(試合に)出る出ないに関係なく、スタッフも含めて全員でいい準備をしたい」と、近大との最終戦へ視線を向けた。(瀬川 楓花)
報知新聞社