MT専用「シビックRS」プロトタイプに試乗!タイプRとはひと味違う「操る喜び」に驚いた
1.5Lターボの楽しさを味わい尽くすためのMT専用セッティング
2024年9月12日、シビックに新たに設定された「RS」は、クルマ好きにとっては夢のようなMT専用モデルです。ここではそのプロトタイプにクローズドコースで試乗、従来モデルと比較しながら、その走りの楽しさを確かめてみました。(MotorMagazine2024年10月号より) 【写真はこちら】サスセッティングが絶妙。182psのターボパワーを思う存分使い切ることができそうだ(全8枚) シビックRSと聞けば、初代シビック(1974年)を思い浮かべる方も多いだろう。 このRSは「ロードセーリング」の略で、ハイウェイクルージングを意識した快速モデルというような位置づけだった。 1980年代以降のシビックではSiもしくはSiRがスポーツモデルとして定着。1997年にはサーキット走行も視野に入れたタイプRが登場したことで、2000年代以降は日本国内でシビックのスポーツモデルと言えば「タイプR」というイメージが強くなっていた。 しかし、往年のシビックファンやホンダファンの中には、タイプRほどではないけれどスポーティなシビックを求めていた人たちも多く、事実、従来型シビックの1.5Lターボモデルでは、MT車の選択比率が5割を超えていたという。 そこでホンダはよりMT車を楽しむためのモデルとして、シビックRSを復活させたのだ。 最新のRSも快速なのは変わらないが、タイプRの技術も採り入れたということで、操る喜びをさらに高めた「進化型MTスポーツ」と呼ぶのが相応しいだろう。 その内容は軽量フライホイールによるエンジン回転のレスポンス向上をはじめ、MTで気持ちよく走るためにレブマッチシステムも採用。さらにドライブモードが追加され、スポーツやインディビジュアルが選べるようになった。 足まわりではフロントブレーキディスクの大径化、スプリングやスタビライザー、ブッシュの剛性アップ、さらに車高を落とし、ダンパー径も拡大、バルブの最適化などひととおり手が入っている。 一方、見た目は意外とシンプル。前後のRSエンブレムが印象的だが、その他は各部のブラックアウトなど派手な装飾は使わない。