クックFRB理事、先週の0.5ポイント利下げを「心底から」支持
(ブルームバーグ): 米連邦準備制度理事会(FRB)のクック理事は先週の0.5ポイント利下げの決定について、「心底から」支持すると述べた。労働市場の鈍化やインフレの緩和を理由に挙げた。
クック氏はオハイオ州立大学での講演で、「この決定は、適切な政策スタンスの再調整を行えば、経済成長が緩やかでインフレ率が持続的に目標値に向かって低下する状況下で、堅調な労働市場を維持できるという自信の高まりを反映したものだ」と説明した。
同氏は近くどの程度の緩和が必要になり得るかについては言及せず、政策の道筋を検討する際は最新の経済データとリスクのバランスを注視するつもりだと述べるにとどまった。
先週の利下げにより、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジは4.75-5%となった。18日公表の最新金利予測分布図(ドット・プロット)の中央値では、年末までの追加利下げ幅は0.5ポイントとされた。
クック氏はより良い均衡に向かっている労働市場と、当局の目標である2%に回帰しつつあるインフレについて、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)による混乱からの歓迎すべき回復を反映していると述べた。その一方で、「経済の正常化」により新卒者やマイノリティーの人々など、一部の求職が難しくなり得ることを認めた。
同氏は人工知能(AI)について、労働生産性に対する「持続的かつ大きな」後押しになる可能性があると発言。「社会として、AIの導入により多くの人が恩恵を受ける一方で、職を失う可能性のある労働者をどのように再教育し、支援していくかを検討する必要がある」と指摘した。
原題:Fed’s Cook Says She ‘Wholeheartedly’ Backed Rate Cut (Correct)(抜粋)
(c)2024 Bloomberg L.P.
Laura Curtis