左手負傷も銅メダル獲得の早田ひな 不屈の精神に中国メディアも賛辞「回復力と粘り強い闘志を見せた」
パリ五輪の卓球女子シングルス3位決定戦が現地時間8月3日に行われ、日本の早田ひな（世界ランク5位）が韓国のシン・ユビン（世界ランク8位）をゲームカウント4-2で下し、銅メダルに輝いた。これで同種目では東京大会の伊藤美誠に続き、2大会連続で日本勢の銅メダル獲得となった。 【画像】ドラマ相次ぐパリ五輪の「悲喜こもごも」を厳選フォトでチェック！ 大会中に左手を負傷した早田は、この試合でもテーピングを巻き万全のコンディションではない中、見事に戦い抜いた。第1ゲームは9‐11で落とすも、第2ゲームはデュースまでもつれながら13－11で制しタイに戻す。さらに第3ゲームは7-10から、5連続ポイントで逆転、12-10で奪うと、続く第4ゲームも11-7で獲りメダルへ王手。第5ゲームは10-12でシンが奪い返し、迎えた第6ゲーム、接戦が展開されていた終盤、タイムアウトを取った早田がそこから突き放し11-7でものにし、試合を決めた。 序盤では、シンのプレッシャーが勝る場面も多かったが、ゲームを進める毎に早田が自身のペースを取り戻し、後半は優位に進めた。 痛みにも屈せず、執念でメダルを掴んだ早田のパフォーマンスは、卓球王国である中国のスポーツメディア『捜狐』も絶賛している。 同メディアは「早田ひなは相手の勢いに圧倒されることなく、徐々に試合のリズムをつかんでいった」と内容を振り返っており、さらに、「負傷を抱えながらも戦った早田が、強い回復力と粘り強い闘志をみせた」と評している。 また、「試合に勝利した早田は、座り込んで歓喜の涙を流し、コーチも感極まって涙を流していた。競技スポーツの残酷さと華やかさを見せつけられた瞬間だった」と勝敗決着後の早田の表情を強調。他にも、「日本卓球界女子のトップ選手として、早田の強さは特筆すべきものがあり、怪我がなければ、もっと楽に勝っていたのではないかと思う」と綴っている。 痛みをこらえながら、勢いのある相手に一歩も引かず激しいラリーを繰り広げ、念願のメダルを手にした早田。その姿は、まさに世界の頂点を競う日本のエースとして相応しい戦いぶりだった。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]
