夫を必ず大統領にしてみせる… 涙の女王スエが挑む、財閥家の壮絶な戦い<工作都市~欲望のワルツ~>
韓国で“涙の女王”と称えられる演技派女優スエの5年ぶりドラマ主演作としても話題を呼んだ「工作都市~欲望のワルツ~」(2022年)が9月12日(木)夜10:00から「女性チャンネル♪LaLa TV」に登場する。スエをはじめ演技派キャストが集結し、財閥家内部で権力をめぐって繰り広げられる息をもつかせぬ壮絶な嫁姑バトルの見どころに迫る。 【写真】スエ“ジェヒ”の鬼気迫る表情… ■壮絶…「工作都市~欲望のワルツ~」あらすじ 「工作都市~欲望のワルツ~」は、財閥家の次男に嫁いだ“嫁”と、一族を支配する“姑”による欲望まみれの熾烈な戦いを描いた愛憎劇。財閥家の権力争いやドロドロ不倫劇など“どん詰まりの状況”が次々と訪れる韓国ドラマの人気ジャンル「マクチャンドラマ」の作品だ。 貧しい家庭で育ったジェヒ(スエ)は、容姿端麗で頭脳明晰、そして強烈な野望を秘めた女性。自分にない財力を手に入れるために人気キャスターのジュンヒョク(キム・ガンウ)と結婚し、彼の実家ソンジングループの嫁となる。 ジェヒの最終的な目標は、グループを取り仕切る姑ハンスク(キム・ミスク)の座を奪うこと、そして夫ジュンヒョクを大統領にすること。権力者たちの策略や信頼していた人の裏切りに翻弄されながらも、ジェヒは着々と財閥内での地位を上げ、逆転に次ぐ逆転でハンスクと壮絶な権力争いを繰り広げていく。 ■圧巻! “涙の女王”スエの強烈な演技 主演のスエは、泣きの演技に定評があり韓国では“涙の女王”と称えられる実力派女優。2002年に女優デビューし、2006年のイ・ビョンホン主演映画「夏物語」ではビョンホン本人の推薦でヒロインに抜擢。ビョンホン演じる主人公が一生忘れることのできない美しい女性を清らかに演じ、鮮烈な印象を残した。 クォン・サンウ&ユンホ(東方神起)とトリプル主演した2013年のドラマ「野王~愛と欲望の果て~」では、孤児院から大統領夫人にまで上り詰める“韓国ドラマ史上最も美しい悪女”・ダヘが視聴者を魅了し、同時間帯視聴率1位を獲得した。2015年のドラマ「仮面」では、裕福な家庭から財閥家に嫁入りする女性と彼女に瓜二つのデパート販売員という正反対の役柄を一人二役で演じ、同時間帯視聴率全話1位を独走。2018年の主演映画「上流社会」ではパク・ヘイルとともに野心に満ちた夫婦の愛憎を演じ、「2018年韓国ベストスター賞」でベスト主演賞を獲得した。 財閥家を舞台にした壮絶な愛憎劇に定評があったスエが5年ぶりのドラマ主演復帰作として選んだ作品も、財閥家を舞台にした壮絶な愛憎劇だった。本作最大の見どころは、やはりスエの圧巻の演技力だ。 「自分の恥部は隠し通し、他人の恥部は赤裸々にさらす。私はそういう人間よ」というジェヒの言葉通り、ジェヒがハンスクの弱みを握って彼女をひざまずかせ謝罪させたかと思えば、直後には自分が弱みを握られハンスクの前にひざまずいて許しを請う…など、恥部の晒し合いから始まる壮絶に次ぐ壮絶な展開が、息つく間もなく訪れる。 演技巧者のスエが、ある時は抜け目ない戦略家、またある時は窮地に立たされた悲劇の主人公、そしてある時は怒りに燃える権力者、と多彩な感情表現でジェットコースターのようなストーリーを引っ張っていく姿は圧巻。そして、そんな“強い女性”ジェヒが一人になった時に流す涙の美しさと虚しさが、胸に突き刺さる。 ■「暴君」のキム・ガンウら共演陣も実力派 共演者にも、実力派の俳優陣がそろった。ジェヒと骨肉の争いを繰り広げる姑ハンスクは「華麗なる遺産」や「オクニョ 運命の女」のベテラン女優キム・ミスク。冷徹な表情でジェヒに銃口を向け「ひざまずいて許しを請いなさい。涙まで流してくれれば最高だわ」と吐き捨てる姿は毅然としていて美しく、底知れぬ恐ろしさを漂わせる。 ジェヒの夫で人気キャスターのジュンヒョクを演じるのは「アイテム~運命に導かれし2人~」「99億の女」のキム・ガンウ。最近も、「ワンダフル・ワールド」(2023年)でのキム・ナムジュ演じる主人公の夫役や「暴君」(2024年)でキム・ソノ演じる主人公と対立する米諜報員役で存在感を見せる人気俳優だ。本作「工作都市―」では、ジェヒを信頼しているように見せかけつつも裏では不倫を繰り返す、裏切りの人を小憎らしく演じている。 そのほか、大ヒットドラマ「ボイス」シーズン4にソン・スンホンの妹役で出演して注目された若手女優イ・イダムが、ジェヒの信頼する優秀な部下キム・イソル役で出演。落ち着いた深みのある演技で注目を集めるなど、脇を固める実力派たちの演技合戦も本作の大きな見どころだ。 スエを中心として、演技巧者たちが作り上げる壮絶な権力争いの物語。ほんの少しのミスで形勢が大きく入れ替わるジェヒとハンスクの権力争いに、気づけばすっかりハマっている――。「工作都市~欲望のワルツ~」は、そんな中毒性に満ちた心理サスペンスだ。 ◆文=酒寄美智子