パランティア株が一時10%下落、通期売上高見通しを上方修正でも
(ブルームバーグ): 米パランティア・テクノロジーズの株価が6日の米株式市場時間外取引で一時10%下落した。人工知能(AI)ブームを象徴する銘柄の一つである同社の株価は過去1年間で既に3倍に上昇していただけに、通期売上高見通しの上方修正でも市場には響かなかった。
パランティアは通期売上高見通しを26億8000万ドル(約4100億円)から26億9000万ドルのレンジに若干引き上げた。ブルームバーグが集計したアナリスト予想平均は26億8000万ドルだった。調整後営業利益の見通しは8億6800万-8億8000万ドルのレンジに上方修正した。アナリスト予想は8億4660万ドルだった。
著名投資家ピーター・ティール氏と共同で設立されたパランティアは、米国と同盟関係にある国・地域の民間企業や政府機関向けにソフトウエアと分析ツールを開発。同社のルーツは政府機関向け販売にあり、米中央情報局(CIA)のベンチャー部門が初期の支援者に名を連ねているが、現在ではAIソフトに対する米国企業からの「とどまるところを知らない需要の高まり」がビジネスをけん引していると、アレックス・カープ最高経営責任者(CEO)は株主宛て書簡で明らかにした。
1-3月(第1四半期)決算では、政府向け売上高が前年同期比16%増の3億3500万ドル、民間向け売上高は27%増の2億9900万ドル。
同社全体の1-3月期売上高は21%増の6億3430万ドル。ブルームバーグが集計したアナリスト予想平均は6億1580万ドルだった。純利益は1億600万ドルで、四半期ベースで過去最高益となり、市場予想平均の8300万ドルを大きく上回った。同社は2023年に初の通期黒字を報告していた。
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原題:Palantir Slides After Annual Sales Forecast Fails to Impress(抜粋)
(c)2024 Bloomberg L.P.
Lizette Chapman