PS版『私立ジャスティス学園』が発売された日。とにかくアツいテイストの3D対戦格闘ゲーム第1弾。家庭用版では恋愛シミュレーションも楽しめた異色作【今日は何の日?】
※本記事は、2023年7月30日にアップした記事を再編集したものです。 とにかくアツい! 愛と根性と友情の対戦格闘ゲーム!! 【記事の画像(7枚)を見る】 いまから26年前の1998年(平成10年)7月30日は、プレイステーション用ソフト『私立ジャスティス学園 ~LEGION OF HEROES~』が発売された日。 もともとはアーケードで稼動を開始した3D対戦格闘ゲームで、本作はその移植作としてリリース。アーケード版は『ストリートファイターII』から続いた対戦格闘ゲームブームも一段落した1997年に登場した。 3Dグラフィックを採用しているものの、基本的にはこれまでに発売された2D対戦格闘ゲームのルールを踏襲。これまでに先鋭化して初心者が入りづらくなっていた状況に一石を投じるためか、さまざまなコマンドが簡単になっていたのがポイントだ。 それまでのカプコン格ゲーでは攻撃ボタンを6つ使うのがが、本作では4つに簡略化。ボタンの連打のみで連続技になる“熱血コンボ”や、ボタンの同時押しだけでド派手かつ強力な必殺技が出せる“愛と友情のツープラトン”のおかげで、初心者でも爽快感のあるコンボがくり出せるようになっていた。 熱血コンボや愛と友情のツープラトンのほかにも、“完全燃焼アタック”、“根性カウンター”、“熱血受け身”といったシステムも搭載されているが、名称がとにかくアツい。登場キャラクターもさまざまな部活動に所属する学生(一部教師も登場)が揃い、友情・努力・勝利のスポ根が強めのテイストになっている。 学園ものということもあり(?)、『ストリートファイター』シリーズから春日野さくらがゲスト参戦している。また、シリーズの人気キャラクターである風間あきらが『ストリートファイターV』のプレイアブルキャラクターとして登場し、話題を集めたことは対戦格闘ゲームファンにとっては記憶に新しいだろう。 画面はプレイステーション4版『ストリートファイターV』のもの。 対戦格闘ゲームブームも落ち着きをみせていた年代であったため、アーケードではそれほど人気が振るわなかった感のある本作。しかし、翌年に発売されたプレイステーション版はスマッシュヒットを果たしている。 プレイステーション版では、アーケード版を移植した“アーケードディスク”と、バトルバランスを調整し、オリジナルモードを加えた“エボリューションディスク”の2枚組の大ボリュームで発売。アーケード版と同じゲームバランスはもちろん、さらに調整を加えたバージョンもプレイできるとあり、ファンにとってはいたれり尽くせりの内容となっていた。 さらに、エボリューションディスクには家庭用版オリジナルモードの“熱血青春日記”を収録しているのもセールスポイント。このモードは、育成ゲームと恋愛シミュレーションゲームのシステムを組み合わせたシステムとなっており、原作の世界観を堪能できるほか、登場キャラクターとのアツい(?)恋愛が楽しめる。おまけとは思えないほどの完成度とボリュームで話題となり、対戦そっちのけでプレイする人も多かったはず。 このモードではプレイヤーが設定した主人公が登場し、日々の生活を送ることで能力を成長させられる。育てたキャラクターは“エディットキャラクター”としてほかのキャラクターに混ざって対戦に使用できるため、メモリーカードを持ち寄ってエディットキャラクターどうしでバトルするといった遊びかたも流行を見せていた。 この熱血青春日記が高く評価されたことを受けてか、1999年には新キャラクターを追加したほか、熱血青春日記をさらにパワーアップさせた『私立ジャスティス学園 熱血青春日記2』が家庭用限定で発売。ファンたちのエディットキャラクター育成が、さらに白熱していったことは言うまでもないだろう。 ※画像は、2012年に配信されたPSゲームアーカイブス版のものです。