子どもの遊ぶ時間が減少し、スムーズに勉強に取り組むようになる、親ができるサポート方法とは?
開成番長こと、個別指導塾テスティー塾長の繁田和貴です。今回は成績アップにつながるおすすめのサポート方法についてお話ししようと思います。 これをするとお子さんがスムーズに勉強に取り組めるようになり、その一方でゲームやテレビなどの遊ぶ時間を減らすこともできます。お子さんが嫌がらなければ、という前提ではあるのですが、ぜひ積極的に取り入れてほしいと思います。※繁田さんは開成中学・開成高校を経て、東京大学経済学部を卒業。開成在学時代には数々の逸話を残してきた通称「開成番長」。現在は、個別指導塾TESTEAの塾長として、開成・桜蔭・東大早慶をはじめとする最難関校に数多くの合格者を輩出している。 【グラフ】主要塾の開成中学校の合格者推移を見てみる
むき出しのクッキーと個包装のクッキー、完食するまでにかかる時間に違いは?
「そのサポートとは何か?」というと、「手数の増減をコントロールすること」です。もう少し詳しく説明しますね。 人はある行動をするときに、必要なアクションの回数が少ないほどその行動が多くなり、逆にアクションの回数が多くなるとその行動が少なくなるという性質があります。 例えばある実験では、「試食調査」という名目で実験参加者たちにクッキーを渡しました。一方のグループでは、むき出しのクッキーを箱に入れた状態で渡しました。もう一方のグループでは、個包装されたクッキーを箱に入れた状態で渡しました。そして、どれくらいの期間でクッキーがなくなるかを観察しました。 その結果、むき出しのクッキーが入った箱を渡されたグループでは平均して6日間でクッキーを完食しました。それに対して、個包装されたクッキーが入った箱を渡されたグループでは平均して24日間でクッキーを完食しました。 こうした実験はさまざま行われていますが、「勉強」や「運動」のような増やしたい行動でも、「間食」や「飲酒」のような減らしたい行動でも、結果は一貫しています。その行動をするための手間が減るとその行動が増え、手間が増えるとその行動が減るのです。このことから、私たち親が「手数の増減のコントロール」を手伝ってあげれば、子どもの望ましい行動を増やし、望ましくない行動を減らせることがわかります。