【2024年問題】トラック運送に変革 あの手この手で『時間削減』 給料は「思ったより変わらない」「家族の時間が増え今のほうが働きやすい」
■配送先を近県に限定する業者も 給料は「思ったよりも変わっていないですね」
長距離輸送について、ある決断をした会社もある。 オーティーロジサービス 大塚満専務取締役:(輸送先は)近畿2府4県が多いですね。泊まりがけで行く仕事はほとんどしていないので、その日のうちに帰ってこられる。 大阪府大東市にある運送会社では「2024年問題」に備え、自社での長距離輸送を徐々に減らし、メインの配送を近場の近畿2府4県に切り替えた。 オーティーロジサービス 大塚満専務取締役:お客さまからいただける運賃が上がればそれが一番いいんですけれども、すぐに交渉して上げていただくというのにつながるわけではないので。 長距離輸送を1回走るより、地場の輸送を3回、4回と積み重ねていった方が、コストがやっぱり抑えられる。安全性も確保されるメリットがあります。 ドライバーの拘束時間を減らせるだけでなく、燃料費の削減や事故のリスクも少なくすることができた。 効果が早速出ていて、およそ40人のドライバーのうち、多くが夕方には輸送を終え、会社に戻っていた。 -Q.働く時間が短くなると給料も変わるのでは? 従業員:僕もそう思ったんですが、思ったよりも変わっていないですね。早く帰ったらその分、家族の時間が増えるし、リフレッシュもできて今のほうが働きやすいです。
■「いつも同じように商品が並んでいるのが当たり前ではない」
一方、輸送費の高騰や人手不足などにより2023年、運送業で倒産した会社は328社と、2022年よりも約3割増加。 専門家は、欲しいものがすぐ手に入る今の生活が変わるのではないかと指摘する。 近畿大学 経営学部 高橋愛典教授:ネットでクリックすれば商品が手に入る。店頭に行けば、いつもと同じように商品が並んでいる、というのが当たり前ではない。 商品の後ろにどういう人たちがいて、今、何が起こっているのかというところに目を向けるのが重要ではないかと思います。 (関西テレビ「newsランナー」 2024年4月16日放送)
関西テレビ