「私がオリンパス社長シュテファン・カウフマン(56)にコカインを売った」違法薬物の売人が5時間にわたって独占告白した“衝撃の内容”とは
竹内氏の後継指名によって2人目の外国人社長に就任
2017年、カウフマン氏は執行役員に就任。その2年後、社長に就任した竹内氏に請われ、日本で単身赴任をしながら仕事に邁進するようになった。その後、同社は祖業の顕微鏡を含む科学事業、カメラなどの映像事業という2つの軸を売却。選択と集中に突き進み、「グローバルメドテック(医療技術)カンパニー」に生まれ変わった。 「15年以上の付き合いである2人は公私ともに親しく、酒を酌み交わす仲です。営業利益率20%の達成が見えた2022年春、オリンパスカラーである青色のだるまに2人揃って目を描き入れたほど」(同前) 竹内氏の後継指名によってカウフマン氏が2人目の外国人社長に就任したのは昨年4月のことだ。経済部記者が次のように評する。 「カウフマン氏の強みは、何よりスピード感。トップダウンによる強い意思決定を掲げています。役員報酬は桁外れで、日本の上場企業の中では14位の11億3800万円です」 そんな世界的企業のトップに君臨した男は、突如、降ってわいた薬物疑惑によって、あっけなく同社を去った。それにしてもカウフマン氏の“パートナー”であるはずのX氏は、なぜ同社に情報提供したのか。 「この2年間、俺は都合良くコキ使われ、しまいには裏切られ、屈辱を受けてきた。あんな人間が世界的企業のトップで良いのか。今では彼に関わって売人を続けてしまったことを深く後悔し、反省しています」 小誌の直撃にX氏は重い口を開き、5時間にわたって全貌を明かすのだった。
2年で3000万円分のコカイン
「彼がどっぷり浸かっていたのはコカインとMDMAでした。昨年9月上旬の段階で、彼の分として確保したコカインは152パケ。もはや致死量を超えていますが、4カ月後の今年1月には全部使い果たしていた。均せば1カ月で35パケ以上の使用量で、取引価格は約500万円。彼は、この約2年間で3000万円近いコカインを使用していた。MDMAは、覚醒剤成分であるメタンフェタミンが入っている『グッチ』や『レッドブルピンク』と言われる“シャブ玉”を好んで使っていました」 カウフマン氏がX氏に送信したテレグラムには、次のような文言がある。 〈MD helps me more to stay focused and awake(私はMDMAに助けられ、集中力と覚醒を維持することができる)〉 X氏が初めてカウフマン氏と対面したのは、昨年1月のことだという。当時、彼はまだ社長ではなく取締役CSO(チーフストラテジーオフィサー)だったが、X氏はこの“上客”の素性を知らなかったと明かす。 「連絡手段として使っていたアプリの別のアカウントに実名の記載があったんです。ネットで検索したところ、オリンパスの取締役であることが分かった。同年4月には社長になることが決定しているという報道があって、本人に伝えたところ『この事実は決して外部に口外しないでほしい』と。それで“契約”を結ぶことになったんです」(X氏)