北極と南極を走った唯一のEV! これが「Pole to Poleプロジェクト」を走破した日産アリアだ!! 39インチタイヤのド迫力ボディを見よ!
気温や標高による電力への影響は意外に少ない?
標高は最大3000m級、気温はアリゾナ砂漠で最大48度、北極南極では最低マイナス39度という極限の環境を走ったわけだが、少なくとも標高や気圧は充電関係には影響がなかったという。むしろ、ガソリンエンジンである発煙機の方が空気のうすさから効率が落ちたそうだ。 また、電気には特に厳しい極寒でもクルマの電気系統も充電も問題は起きなかった。というのも、クルマを覆えるようなカーテントを使用してある程度寒さを防いだ(南極の外気マイナス25度をテント内でマイナス15度程度に)ことで、充電スピードの低下が抑えられることがわかった。 これは今回の冒険のような極端な環境だけでなく、普段EVに乗る際に気を配れば得られるメリットではある。屋外よりも屋内の方が充電効率が良くなるので、誰もが実現できる訳ではないだろうが、ガレージで充電できるのが理想といえば理想なのかもしれない。
パワートレーンやインテリアはいたってノーマル
39インチという大径タイヤを装着するためにホイールハウスを拡大しオーバーフェンダーを装着。タイヤに合わせた足回りのセッティング。ジャッキポイント兼ヒッチメンバーの追加。保護用のアンダーガード装着。以上の改造を施したプロジェクト用のアリアだが、パワートレーンやバッテリーはもちろん、インテリアなどもほぼノーマルのままだ。 これに長旅の生活雑貨やキャンプ用品、充電用の設備などを詰め込んで、時に車中泊までこなしながら10ヶ月間過ごしたわけだ。 このプロジェクトでアリアの高い耐久性と、e-4ORCEの優れた4WD性能が証明されたと言えるだろう。また、BEVに付いてまわる様々な不安も多少なりとも解消することにつながるのではないだろうか。
3月31日まで! 日産本社グローバルギャラリーで展示中
このアリアは2024年3月31日まで、日産本社グローバルギャラリーの特別展示「Celebrate Pole to Pole 北極から南極へ、アリア3万キロの軌跡」として公開中だ。クリス・ラムゼイ夫妻がこの冒険行で使用したウェアやギアも合わせて展示されている。 日産グローバル本社ギャラリー 所在地: 神奈川県横浜市西区高島1丁目1-1 営業時間:10:00~20:00 休館日:不定休 駐車場:提携駐車場あり(横浜三井ビルディング駐車場) 問い合わせ:045-523-5555
MotorFan編集部