RBで走ることを2週間前から知っていたローソン「リカルドのことを思うと、シンガポールを楽しめる心境ではなかった」
F1アメリカGPからダニエル・リカルドの代わりにRBのレースドライバーを務めることが決まったリアム・ローソンは、上層部からその決定をシンガポールGP前に知らされており、マリーナベイでの週末を複雑な気分で過ごしたと語った。 【写真】2023年 ダニエル・リカルド(アルファタウリ)とリアム・ローソン RBは、シンガポール後の9月26日、リザーブドライバーを務めたローソンがアメリカGP以降の今季6戦で走り、リカルドは外れると正式に発表した。そういった決定が下されたことは、シンガポールの週末の時点で、広く認識されていたが、チーム側が発表を行わないため、リカルドは正式な送別の場を設けられることなく、去ることになった。シンガポールがリカルドにとって、F1ラストレースになるものと考えられている。 アメリカGPからの出場が発表された後、ローソンは、シンガポール前からこの決定を知っていたと明かした。リカルドと良好な関係にあったローソンは、RBのガレージで複雑な気持ちを抱いていたという。 「何が起こるか皆が知っていた。だから、シンガポールの週末は、僕にとって楽しめるようなものではなかった」とローソンは『New Zealand Herald』に対して語った。 「去年僕が(代役として)走った時、ダニエルは、さまざまな形で、常に僕にとても良くしてくれた」 「今シーズンに入ってからの彼も、(シートを)争っている相手だとは全く感じさせなかった。彼が僕をそういう気持ちにさせたことは一度もない。だからこそ(シンガポールでは)良い気分ではなかった」 「それでも、僕にとっては、一度きりのF1のチャンスであり、それが実現することになったことに感謝している。このチャンスを両手でつかむ必要があるんだ」 「彼(リカルド)は僕に対して同じことを言った。『君は(チャンスを)最大限に生かす必要があるんだよ』とね」 ローソンは、リカルドがシンガポールの週末を乗り切ったことに対し、大きな敬意を示した。 「そんな状況を乗り切ることを、僕には想像もできない。僕は去年同じような立場にいたけれど、でも彼は僕よりずっと有名で、誰にでも知られる存在だ。だから彼にはたくさんの質問が殺到して、それをうまくかわそうとしていた。とてもうまく対処していたと思う」 ローソンは、正式発表がなされてはじめて、自分がF1レースに出場できることの現実味を感じられるようになったと述べた。 「ようやく現実だと感じるようになった。2週間ほど前から知っていたことだけど、世界に公表されるまでは、現実だとは思えない」 「誰にも話すことができなかった。長い時間をかけた計画のなかで、ここに向かっていた。履行しなければならない契約上の期日があり、基本的にそういう形で物事が進展してきた。2週間前、彼らから今後起こることを知らされた。それからまもなくして確定したんだ」 [オートスポーツweb 2024年09月28日]