【速報】ワクチンコールセンター不正請求、元社員の男に有罪判決 「事の重大さを深く考えず」
京都市の新型コロナウイルスワクチン接種コールセンターの委託料を不正請求したとして、詐欺の罪に問われた委託業者「日本トータルテレマーケティング」(東京都)の元社員の被告の男(42)の判決公判が5日、京都地裁であり、山口智子裁判官は懲役2年、執行猶予3年(求刑懲役2年6月)を言い渡した。 【写真】 コールセンターを委託していた京都市役所 判決によると、被告は別の元社員の被告の男(48)=詐欺罪で公判中=と共謀し、2022年9月分の委託料に関し、虚偽の資料を京都市に提出し、約2700万円の返還を免れた。22年10~12月分についても虚偽の資料を市に提出して委託料5億5500万円を振り込ませ、水増し分約3千万円をだまし取った。 被告人質問で被告の男は「売り上げが減って会社の不利益になれば上層部に叱責(しっせき)されると恐れた」と動機を説明した。山口裁判官は判決理由で、被告の男は別の男の被告の指示に従わざるを得ない立場だったが、「事の重大さを深く考えずに巨額の詐欺事件を起こした」と非難した。一方、不正受給分が市に返還されており、被告自身に金銭的な利得はなかったとして刑の執行を猶予した。別の被告の男の判決は7日に言い渡される。