ガザで援助物資積んだ車両97台略奪される…戦闘開始以来最大規模、住民窃盗団の仕業か
【エルサレム=福島利之】国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は18日、パレスチナ自治区ガザで援助物資の食料を積んだトラックの車列が襲撃され、97台が略奪されたと発表した。昨年10月にガザで戦闘が始まってから最大規模の略奪で、ガザ住民で構成される盗賊団の仕業とみられている。
ガザ南端のケレム・シャローム検問所から16日に入った107台の車列が襲撃された。運転手は銃を突き付けられ、物資を降ろすよう強制されたという。
盗賊団はガザでイスラエルと戦闘を続けるイスラム主義組織ハマスとは無関係とみられ、ハマスは18日、「治安を混乱させている」と盗賊団を非難する声明を出した。略奪により、国連が支援する南部ハンユニスなどのパン店は小麦粉不足で営業できなくなったという。
人質解放のため「ガザ占領必要」…イスラエル財務相主張
【エルサレム=福島利之】イスラエルの極右政党「宗教シオニズム」を率いるベザレル・スモトリッチ財務相は18日、パレスチナ自治区ガザに拘束されている人質の解放のため、「我々はガザ北部を占領する必要がある」との考えを示した。
国会内で記者団に述べた。スモトリッチ氏は、ガザに拘束されている101人の人質が安全に戻らなければ、「我々は(ガザ北部の)主権者となり、永遠にとどまるだろう」と主張した。スモトリッチ氏は以前から、ガザにイスラエルの入植地を再び建設すべきだと主張している。