明野高が優秀賞 学校農業ク東海大会、伊勢市長に報告
【伊勢】農業高校生が研究や学習成果の発表を競う「学校農業クラブ東海大会」プロジェクト発表会で、循環型農業に取り組む三重県伊勢市の明野高校の生徒らが優秀賞を受賞し、28日、市小俣総合支所で鈴木健一市長に報告した。 「農業高校の甲子園」と称される大会。生産科学科畜産部門と同科作物部門の代表生徒らが、県代表として出場した。 同校では、畜産部門が肥育する養豚の排せつ物と、作物部門が育てるコメのもみ殻を校内で堆肥化。その堆肥をコメ栽培に活用し、収穫したコメで日本酒の醸造に取り組んでいる。また、日本酒の醸造過程で排出される酒かすと、地元企業から出される食品廃棄物を有効活用した飼料「エコフィード」をつくり養豚に与えるなど、地域と連携した循環型農業を展開している。大会では、数年前から生徒が代々引き継いで進めてきたエコフィードの研究成果や、独自の資源循環の取り組みを発表し、優秀賞を受賞した。 支所で生徒らが、受賞した研究発表を鈴木市長に披露。また、作物部門の生徒が丹精した新米も振る舞われた。畜産部門3年南野りりあさん(18)は「大会では、10分間の制限時間で思いを伝えることに努めた。『明高式循環型農業』を多くの人に知ってもらい、地域の農家や企業に取り組みが広まっていけばうれしい」と語った。作物部門3年の松村勇佑さん(17)は「夏の猛暑の中での農作業は大変だったが、『おいしい』と言ってもらえる喜びがある」と話していた。