トルシエ監督側近が明かすシドニー五輪「舞台裏」とパリ世代への期待「化け物に変身を」 <パリの主役は君たちだ!>
■勝つ確信があった準々決勝アメリカ戦「トルシエ監督との4年間で一番悔しかった」
背水の陣で臨んだシドニー五輪でしたが、日本代表はブラジルに続くグループ2位で32年ぶりに決勝トーナメント進出を果たします。 準々決勝の相手がアメリカに決まり、ベスト4に勝ち上がれる確信があったとダバディさんは振り返ります。 ダバディ「絶対にアメリカには勝つと、確信のようなものがありました。ドノバンという天才はいましたが、2番手3番手といえる選手があまりおらず、日本には強烈なトリオに、楢崎正剛や稲本潤一もいて、アメリカよりチームの格は上だと、グループリーグと同じ戦いをすれば勝てると感じていました」 試合は、柳沢敦選手、高原直泰選手のゴールで2度リードを奪いますが、後半45分にPKで同点に追いつかれると、最後はPK戦で敗戦。準決勝進出、そしてメダル獲得はなりませんでした。 ダバディ「試合内容では勝てていました。後半終了間際のPKを与えるシーンは、日本ベンチから近かったので、今でもスローモーションで見えるくらいの悪夢でした。あと一歩で、世界1位だったスペインと準決勝でメダルをかけて戦えるはずだったので、トルシエ監督との4年間で一番悔しかったですね」
■五輪特有の難しさと期待「知らなかった選手が変身、変貌を遂げて化け物に育つ」
シドニー五輪では32年ぶりのベスト8、日韓W杯では史上初のベスト16入りを成し遂げたトルシエジャパン。それを支えたダバディさんは、五輪には特有の難しさと想像を超える期待があると話します。 ダバディ「当時はVHSで分析していました。五輪の男子は23歳以下で、選手のデータも少ないのでW杯より戦いにくかったです。さらに、この年代は短い期間でも心技体が変わってきます。知らなかった選手が変身、変貌を遂げて化け物に育ちます(笑)」 4、5月にアジア最終予選を控え、パリ五輪まで4か月と迫る中で、若き日本代表から短期間で急激に成長、進化する選手は出てくるのでしょうか。22日のマリ戦でも、変身、変貌が期待されるパリ五輪スター候補の躍動に注目です。