X、ブロック機能の仕様変更を正式通達 “相手から見られるように”なり「意味がない」国内外から懸念集まる
ソーシャルメディアのX(旧Twitter)は17日、サービス内の「ブロック機能」の仕様変更を順次行うことを正式に発表した。これにより、今後はアカウントをブロックした場合でも、相手は自分のポストが見られるようになる。 【画像】日本語で表示された「ブロック機能」に関する仕様変更のメッセージ 現行のXでは相手を「ブロック」すると、そのアカウントが自分の投稿を閲覧できなくなったり、いいねやリポストが行えなくなったり、タイムライン上から相手のポストを非表示にしたりすることが可能になっている。 しかし、先月末に実質的所有者であるイーロン・マスク氏が同機能の「表示」に関する部分で大幅な変更を示唆。そしてXのサービス運営は日本時間の17日、ポストを通じて「ブロックしたアカウントは投稿を閲覧できますが、エンゲージメント(いいね、返信、再投稿など)を行うことはできません」との仕様になることを通達した。
「相手からの見え方」に関する変更を実施
続けて「現在、ユーザーがブロックした人に関する有害な情報やプライベートな情報を共有したり隠したりするために使用することができます。 今回のアップデートにより、ユーザーはそのような行為があったかどうかを確認できるようになり、より透明性を高めることができます。」と説明している。 なお、日本語でも「まもなくブロックが変わります」とのメッセージボックスで変更を通達しており、こちらでは「ポストを公開に設定している場合、ブロックしたアカウントはポストを表示できるようになりますが、エンゲージメントを行うことはできません。ポストを表示できるユーザーを制限する必要がある場合は、引き続きアカウントを非公開にできます」との表示が行われている。 ただし、文面だけを汲むと、自分のタイムライン上での非表示は引き続き行われるものと見られており、あくまで相手側での表示の話であるようだ。 マスク氏はブロック機能について、消極的な考えを以前より示しており、2023年8月には「ブロック機能の廃止を将来的に行いたい」とする意向を明かし、大きな注目を集めていた。 この変更をめぐっては、プライバシーや安全性を懸念する意見が国内外で多い。ブロック機能はストーカー行為対策などにも用いられることとあるため、「相手に投稿が見られる」機能変更に「ブロックの意味がない」「改悪」などと、その意義について強い懸念が寄せられている。
編集部 IT/デジタル担当