元虎戦士が阪神に熱いエール。「甲子園は世界で通用する選手を育てる場所」
かつて在籍した阪神で藤川球児につなぐ「勝利の方程式」の一角を担った現インディアンズのアドバンス投手コーチのスコット・アッチソン(40)が、古巣での復活を目指す元同僚へエールを送った。 「そうか。藤川球児は阪神に戻ってプレーしているのか。彼は米国に来て肘を故障してタフな時間を過ごしたけれど、それを聞いて本当に嬉しく思う。彼が投げる姿をみるのは、いつもワクワクしたものだ。そして、彼がマウンドで投げていると、常に我々は『この試合に勝つんだ』という確信が持てたからね。当時のチームは、中継ぎ陣の中に強い信頼があり、いいグループだったと思う。甲子園のマウンドで投げている姿を想像するよ。頑張って欲しいね。応援しているよ」 アッチソンは、08年から2年間、阪神に在籍した。先発から中継ぎに転向後、ジェフ・ウィリアムス、藤川球児に、つなぐ勝ちパターンとして活躍。09年は75試合に登板して5勝3敗30ホールド、防御率1.70の好成績を残したが、そのオフに大リーグに復帰。レッドソックスなどで6年間現役を続け、昨シーズン途中に2Aに降格し、39歳で引退を決意した。 「自分の体が『もう限界だ』と言ってきたんだ。引退後も野球に携わる仕事がしたかった。今も学ぶことは多く、毎日が充実している」 今年からインディアンスでアドバンス・投手コーチを務めている。チームに帯同し、ビデオで対戦相手の打者を分析。リポートを製作して試合に備えるのが仕事。試合前は投手の練習に付き添い、試合中はクラブハウスでモニターを分析して、投手コーチやブルペンコーチに情報を与えている。 藤川と最後に会ったのは、インディアンスに在籍していたアッチソンが、レンジャーズ遠征に参加した昨年5月。再会を喜び、互いの健闘を称えあい、その5月15日の試合では両者が共にマウンドに立つ奇遇もあったが、数日後、40人枠から外れてレ軍を退団した藤川にとっては、それがメジャー最後の登板となっている。