関東20℃超も…師走に夏野菜が カリフラワー&イチゴに異変
4日も“暖かい師走”が続きます。この影響で、野菜が巨大化するなど異変が起きています。 【画像】農家が「15年やってきて初めて」という出来事も
■関東20℃…都内最大級のスケート場は?
サケを持った職員が作業を行っているのは、市場ではなく山の上です。ゴンドラに吊るされたサケが空を飛ぶように運ばれるのは、冬の風物詩「とば号」です。 とばになったサケは、クマ牧場で育てているクマたちに与えられます。 のぼりべつクマ牧場 高橋諭さん 「北海道ではここでしか見られない光景なので、ぜひ写真に撮ったり目で見て楽しんでもらえれば」 冬の訪れを告げる一方で、列島は季節外れの暖かさとなりました。 上着を脱ぐ人たちが目立つ横浜では、気温が18℃近くまで上昇。関東では20℃を超えた場所もあり、師走にもかかわらず10月並みの暖かさとなりました。 街の人 「気温はちょうどいい。12月だと今まで忘れていた」 街の人 「厚着したもので暑い。コート脱いでもいいくらい」 「わたしも1枚脱ぎました。暑いので」 都内最大級のスケート場。日差しによって氷が溶けてしまうため、整備は欠かせません。 東京ミッドタウン イベント担当 小板橋祥子さん 「気温も高いので、なかなか整氷が難しい」 氷の状態を維持するには、前日からの準備も重要です。 小板橋さん 「リンクの下に管が通っていて、そこに冷たい液体を流している。あらかじめ夜の段階で冷やしておくということはやっている。リンクの状態としては、10℃以下で日差しが出てしまうと溶けるので。くもりくらいの天気がありがたい」 東京の気象台では3日、イチョウの黄葉を発表。平年より10日も遅い観測となりました。
■師走に夏野菜が…カリフラワー&イチゴに異変
季節通りに進まない今年の気温。今年はイチゴの生育に異変が起きていました。 冬になると食べたくなる“赤い宝石”イチゴ。しかし、このままではイチゴ狩りに間に合わない危機に陥っていました。 茅ケ崎ナベヤ苺園 鍋谷隆之さん 「暑い日が続いたので、開花が遅れた。これが花、これがだんだん実になってイチゴになって…」 こちらでは来月からイチゴ狩りが始まりますが、いまだ実になる前の花の状態です。 最盛期にもなると、たわわに実ったイチゴを目当てに大勢の人が訪れますが、今年は秋に気温が下がらず開花が遅れたため、イチゴ狩りに間に合わない品種があるというのです。 鍋谷さん 「ここに植えているのが『恋みのり』という品種。今までにないくらい遅くなっちゃっている」 5年前の同じ日には、すでに真っ赤に実っていましたが、3日の時点では、まだ花の状態のものもあります。 そのため、来月から始まるイチゴ狩りの予約も、まだ受け付けていないといいます。 鍋谷さん 「イチゴ狩りは、全部の種類がそろってから始めている。6種類全部食べてもらえる環境じゃないと、なかなか始められない」 しかし遅れた分、実のるイチゴは多くなるそうです。 鍋谷さん 「遅くなった分、株が大きくなるので。後々は、たくさんイチゴがとれるんじゃないかな」 生育の異変は、本来この時期に収穫できるはずがない夏の野菜にも。植えられているのは「トウモロコシ」です。 夏の終わりに植えた種が、連日の暖かさで急成長。若いうちに収穫した「ヤングコーン」として売り出せるほどだといいます。 カラフル野菜の小山農園 小山三佐男代表 「師走にヤングコーンの収穫はなかった。15年やってきて初めて」 しかも、味は夏よりもパワーアップしているとか。 小山代表 「夏よりも甘い、夏よりもやわらかいと好評」 急成長を遂げたのは、他にもあります。 小山代表 「成長が普通の2から3倍(直径)30センチほどにある」 通常サイズの紫カリフラワーと比べてみても、倍以上の大きさです。 小山代表 「きょうもこれだけ暖かい。日差し暑い、野菜には最適な気温。虫の被害もなく好都合」
テレビ朝日